年代別に見る、受けておきたい内視鏡検査
編集部
何歳から内視鏡検査を受けた方がいいのでしょうか?
森田先生
無症状であっても40歳を過ぎたら、まずは一度検査を受けるのが望ましいです。これは、日本のがん検診(便潜血検査)が40歳から始まることとも一致します。その上で、特に50代以上の人の便通異常(慢性便秘・慢性下痢)は、ガイドラインでも危険因子として挙げられており、より注意が必要です。該当する人は、ささいな症状でも一度医師に相談するとよいと思います。一方で、若い人にとっても内視鏡検査は他人事ではありません。
編集部
それはなぜですか?
森田先生
国立がん研究センターの報告によると30代からがんの罹患率が急増しており、さらにその内訳を見ると5位が「大腸がん」となっています。同様にイギリスのレポートには、25〜49歳の、これまでは危険因子と思われていなかった世代の大腸がん患者の増加が著しいことが記載されています。実際に、「Never Too Young(早すぎるということはない)」という活動が広がっており、医師を含むスペシャリストに対し、若い人が大腸内視鏡検査へアクセスしづらいことへの注意喚起もおこなわれています。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
森田先生
「大腸がんは中高年や高齢者のもの」というイメージがあるかもしれませんが、若い人の発症も増えています。私自身、「産後の痔だと思ったら大腸がんだった」という人も含めて、年に何回か20代の人に大腸がんの診断をしています。特に出血や便通異常など、リスクの高い症状がある場合は、20代であっても医師に相談するとよいでしょう。最近は、検査に伴う苦痛がかなり軽減されていますし、「まだ早い」と思わずに、ぜひ一度受けてみることをおすすめします。
編集部まとめ
従来はつらい、苦しいといったイメージがあった内視鏡検査ですが、最近は大幅に改善されているようです。特に、40代以降は大腸がんの発生リスクが高まるため、定期的に胃と大腸の検査をおこなうことで早期発見・早期治療が可能になります。家族や大切な人のためにも、一度内視鏡検査を受けてみてはいかがでしょうか。

