■働かないおじさんが働かないわけ

制作のきっかけは、「昔、大手企業に勤めていたころ、職場に『働かないおじさん』と呼ばれるような方々が何人かいました。部署が繁忙期でもネットニュースを見たり、優雅にコーヒーを飲んでいたり、他部署の人と談笑していました」という。とにかく仕事に対するやる気がない。このような働かないおじさんは会社に一定数存在する。入社当時、新人だったのりばさんは、「彼らの存在が不思議で仕方ありませんでした」これが本作のベースとなっている。

あと数年で定年のため、残りの会社人生が過ぎるのを待っているだけの腰掛けおじさん。しかし、自分たちは仕事が忙しいだけに働かないおじさんを見ているとストレスが溜まる。「普段は担当業務を持たず定時で帰ることが多かったのですが、振り返ってみると、課の雰囲気をよくする『潤滑油』のような存在だったのかな思います。ちなみに、当時仕事中にスルメなどのおやつをもらったことも印象に残っています」

本作の見どころは、その「働かないおじさん」が仕事をした日。チームで問題が勃発し、新人のミスで大損失を起こした。今後の対策を考えていたところに本部長が来て、今回のミスについて大激怒。長時間怒鳴り散らし、フロアも静寂に包まれたそのとき…なんと「働かないおじさん」が動いた。「このエピソードは、実際に体験した出来事をもとに制作しました。課でトラブルが起きた際、本部長が激昂する場面がありました。そのとき、『働かないおじさん』の1人が『まぁまぁ』部長をなだめ、怒りを鎮めたことがありました。漫画ほどドラマチックな展開ではありませんでしたが、その情景が強く印象に残っています」とのりばさん。

今でこそ「働かないおじさん」は、実は会社に大きく貢献した1人。おじさんが謝罪をすると、本部長は怒りを収め、事なきを得た。業務とは別に今までの人脈やネットワークで仕事ができる人なのであった。
取材協力:のりば(@MangaNoriba)
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