年代別|親に必要なサポートとは

親の年齢により、心身の状態や必要な支援は段階的に変化します。ここでは、年代ごとに検討すべき具体的なサポートの目安を解説します。
60代|介護は不要なケースが多いが、将来に備えて予防したい
60代は多くの方が自立して過ごしていますが、将来に向けた準備を始める時期です。急な体調変化に備えて親の意向を確認し、健康を維持する習慣を整えることが有効なためです。
60代の親に対して意識したい行動をまとめました。
現在の健康状態やかかりつけ医の情報を共有する
介護が必要になった際の希望(自宅や施設など)を話しておく
自治体の検診や適度な運動を促す
元気なうちに片付け(生前整理)を一緒に進めることも、将来の負担軽減につながります。早めに話し合いを重ねることで、いざというときにご家族が迷わず動ける状態を築けます。
70代|買い物や家事、通院が負担になり始める方が多い
70代に入るとできないことが少しずつ増え、ご家族の支援が必要になる場面が多くみられます。75歳を過ぎる頃から認定を受ける割合が上昇するため、日常のささいな変化に気付く意識を持ちましょう。
70代の親に現れやすい変化は以下のとおりです。
重い買い物や高い場所の掃除が負担になる
薬の飲み忘れや重複が増える
病院での説明を理解したり伝えたりすることが難しくなる
この段階では、家事代行や通院の付き添いなどの生活支援が中心です。無理にすべてをご家族で担おうとせず、地域のサービスを調べ始めることが大切です。
80代|要介護認定者が増え家族のサポートが必要になりやすい
80代は身体機能や認知機能の変化が顕著になり、公的な介護サービスを本格的に利用する方が増える時期です。
80代で必要になりやすい具体的なケアを整理しました。
入浴や着替えなどの身体介助
認知症に伴う見守りや声かけ
車椅子への移乗サポート
食事や排泄(はいせつ)の介助が必要になると、仕事との両立に悩むご家族も多くみられます。この年代ではケアマネジャーなどの専門職と密に連携し、介護サービスを活用する体制を整えましょう。
親の介護サインとは

親の介護が必要になる際の変化は、日常の些細な場面に現れます。自分では「大丈夫」と言っていても、生活の細部を観察することで見逃しがちなSOSに気付くことができます。ここでは、代表的な4つのサインを解説します。
室内が乱れている
部屋の整理整頓が行き届かなくなるのは、心身の活力が低下している証拠です。掃除機をかけたり洗濯物を畳んだりといった家事全般が、足腰の痛みや意欲の減退により負担に感じるようになるためです。
チェックすべきポイントを整理しました。
床に物が散乱している
洗い物がシンクに溜まっている
郵便受けに新聞が溜まっている
体力が衰えると、重い掃除機の操作や片付けが困難になります。以前に比べて汚れが目立つようになったときは、特定の動作に支障が出ていないか確認しましょう。
身だしなみが崩れている
外見への関心が薄れることも、重要な変化です。手指の細かい動作が難しくなり、ボタンを留めたり髪を整えたりすることが億劫になります。
外見に現れやすい変化は以下のとおりです。
同じ服を何日も着続けている
季節に合わない服装をしている
髪が乱れていたり無精髭が伸びていたりする
清潔な状態を保つ衛生管理が難しくなると、皮膚トラブルを招くリスクもあります。ご本人の自尊心を傷つけないよう配慮しながら、さりげなく手助けを申し出ることが大切です。
物忘れが増えた
単なる加齢による物忘れと、認知症の兆候を見極めることが重要です。約束を忘れるだけでなく、忘れた事実自体を覚えていない場合は、脳の機能が低下している疑いがあるためです。
注意が必要な症状をまとめました。
同じ質問や話を何度も繰り返す
直前に何をしていたか思い出せない
使い慣れた家電の操作ができなくなる
「年のせい」と見過ごすと、症状が進行する可能性があります。ご家族が違和感を覚えた段階で相談を行うことが、その後の生活の準備を整える一歩です。
食事や生活が不規則になっている
生活リズムの乱れは、栄養バランスの偏りや体調不良に直結します。買い物や調理の段取りを立てる実行機能が低下すると、食事の質が急激に落ちるためです。
不規則になっているサインには以下のようなものがあります。
冷蔵庫の中に期限切れの食品が増えている
同じものばかりを大量に買ってくる
寝たり起きたりの時間がバラバラになる
特に食事の乱れは脱水や低栄養を招きやすいため、早期の対応を検討しましょう。

