「ボケる暇なく頭を回して生きる」―月500回取引する89歳デイトレーダーの行動哲学|和田秀樹

「ボケる暇なく頭を回して生きる」―月500回取引する89歳デイトレーダーの行動哲学|和田秀樹

目の前のことを常に疑う。自分の頭で考えると騙されない

和田 読めないことを考えるのは、脳にもいいんですよ。認知症予防にもなります。もちろん脳をフルに使っても認知症になる人はいるんですけど、なるのを遅らせることはできるんです。そういえば、藤本さんが書かれた本『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え』を読みましたよ。人生の教えと株の教えが書かれていて、いい本ですね。

藤本 本を書こうなんて思ったこともなかったのに。出版社の人に「87歳でデイトレードしてる人なんていないし、面白い経験をしてるから、みんなに伝えてほしい」と頼まれて仕方なくね。案外売れたみたいやな。12万部を超えたって言うてました。

和田 それはすごい。ベストセラーですね。

藤本 いやいや。和田先生は1億部くらい売ってるんかな。

和田 (笑)。そんなに売れてたらもう仕事はしてません。

藤本 (笑)。まあでも、私の本を見てシニア層がちょっと株に興味を持ってくれればうれしいですね。日本の金融資産は2000兆円くらいあるんです。そのお金がタンス貯金や利息も付かない銀行で眠ってる。もったいないと思いますよ。その何割かでも株式にしてれば、日本の経済もようなるんです。

和田 お金も増えるし頭にもいい。ボケ防止になる。最高ですね。

藤本 人間、損したくないと思ったら頭使いますからね。ボケてられへんわ(笑)。

和田 本の中に「常にこれは本当かな、と疑える人が資産を伸ばしていく」という言葉があって、印象に残りました。

藤本 私は証券会社の人間を信じていないからね。彼らは自分の利益になる商品ばかり売りつけてくる。知識も私より全然浅い(笑)。

和田 自分の頭で考えることが大事、ということですね?

藤本 そう。どれだけ株の勉強をしてもすべてを見通せるわけやない。知らない情報なんて山ほどあるわけだし。今日、災害や戦争が起きたら前提は一発で変わってしまう。考え方を変えていかないとあかんのです。誰かの言葉を鵜吞みにするんやなく、自分の頭で考えていくしかない。

和田 仰る通りですね。

藤本 例えば日本人の投資家はウォーレン・バフェットが大好きですよね。でも私はバフェットの言うことは鵜吞みにしません。彼が持株会社の経営者だからです。バフェットが銘柄について語るのは自分の利益になるからですよ。人気のある自分が発言すれば株価が上がるとわかっているんです。上がったところで売れば利益が出る。それがバフェットの狙いです。バフェットに限った話ではありません。だからこそ「その裏に何があるのか」を考える必要があるんです。

和田 本当にそう思います。ニュースで見たことを「全部、本当だ」と信じてしまう人が多いですよね。コロナの時も専門家が脅すから、高齢者は「コロナは怖い」と言って外に出なくなった。それで歩けなくなった人がいっぱいいるんですよ。

藤本 本当はチャンスがあるわけよ。コロナに対して儲けるチャンスが。

和田 (笑)。さすが藤本さん。コロナの危機でも、それを儲けのチャンスと考える。

藤本 最近はコロナ禍で減っていた外国人観光客が増えてきたでしょ。するとインバウンドの関連株が期待できる。考えれば考えるほど考えることが増えていくんですわ。

配信元: 幻冬舎plus

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