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「高齢者はペットを飼ってはいけないのか」殺処分40万頭の矛盾から獣医師が考えた“万が一の仕組み”とは

「高齢者はペットを飼ってはいけないのか」殺処分40万頭の矛盾から獣医師が考えた“万が一の仕組み”とは

動物たちの未来へバトンを渡す遺贈寄付

 画像はイメージです――本書にも紹介されている「遺贈寄付」という仕組みについても、知りたい人が多いと思います。もともと猫と暮らしていた私の知人も、これから新たに飼うつもりはないけれど、自分の遺産を、行き場をなくした猫たちのために使ってほしい。でもどこの団体にどうやって寄付すればいいか分からないと言っていました。

奥田先生:具体的な方法や注意点が本書に書かれているので、ぜひ参考にしてもらえたらと思いますが、たとえば「住んでいる家を寄付したい」と考える方も多いのですが、不動産のまま寄付すると、受け取る団体側に税金(みなし譲渡所得税)がかかったり、使い道に困ったりすることがあります。そのため、現金化してから寄付するのがスムーズです。

 日本の保護団体に遺贈寄付しにくい原因として、多くの団体がボランティアベースであることが挙げられます。組織基盤が弱く遺贈寄付の受け皿になりにくいんですよね。この先、動物保護活動=ボランティアという認識を脱却し、NPOが組織基盤を強化し、会社組織としてガバナンスとコンプライアンスを守り、獣医師や愛玩動物看護師等の専門家が有給で働くような保護事業を作っていく必要があります。

 日本で年間亡くなる方の遺産総額は40~50兆円あり、ペットを飼っていた人がそのうち3割、100人に1人が遺贈寄付をすれば1000億円規模になります。それだけの規模があれば、全国に拠点を置き、専門職を1万人雇用して社会課題を解決できる可能性があります。

 私が目指しているのは、ボランティアや個人の犠牲に頼るのではなく、全国に拠点をおき、民間の専門家が仕事として持続可能な保護事業に従事し、人と動物の共生を作っていく未来です。

――最後に、改めて読者にメッセージをお願いします。

奥田先生:現実を見て、万が一の際「うちの子をどうするのか」を考え始めてください。生命保険や車の保険と同じように、ペットのために備えることは当たり前です。専門家に相談して、一緒に考えてもらうことが大切です。

<取材・文:望月ふみ>

0212_保護⑤参考書籍『自分の死後も愛犬・愛猫を幸せにする方法』

著者:奥田順之 発行:ワニブックス

NPO法人「人と動物の共生センター」

ペット後見互助会とものわ

【望月ふみ】
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi



配信元: 女子SPA!

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