一斗とサクラが不倫しようとしていたところを、「女のカン」で察知した、由真。そのお陰で、不倫は未遂とはなったが、信用していた2人から同時にうらぎられ、由真はショックを受けていた。
"悲劇のヒロイン"を演じるママ友
不倫(未遂)が発覚した翌日、私は、一斗とサクラの2人を呼び出し、事情を問い詰めました。
一斗からは、再度謝罪はあったものの、サクラは謝罪をする前に、急に、一斗をかばうようにこう言い始めたのです。
「由真、一斗くんはわるくない。私がわるいから!」
(そりゃそうでしょうよ…仕掛けた側なんだから)
とは、思いながら、オブラートに包んだ言葉を選ぼうと思考をめぐらせていると、一斗も入ってきました。
「いや、由真を不安にさせた俺もわるいから…」
「一斗くんを責めないで、由真」
(何、この状況)
まるで私が悪者で、2人の仲を引き裂こうといじめているみたいな…。すると、サクラは相変わらずヒロイン風を装いながら、こう言いました。
垣間見えた"ママ友の本性"
「実は…夫との関係がうまくいってなくて…。最近とかじゃなくて、もうここ数年くらいずっと。小さなことでケンカして、数週間、口をきかないなんてこともあって…。でも、由真たちはうまくいってしあわせそうに見えてた…。何でうちは…って自暴自棄になってたところがあった。…だから、私がわるいの」
同情はしますが、だからと言って、よその家庭をこわしていい理由にはなりません。
「事情は分かったよ。けど、それが不倫をしていい理由にはならないよね?そうやって悩んでたんだったら、一斗とこそこそなんてしないで、別に私とか…私たち2人に普通に相談してくれれば良かったでしょ?今、自分が矛盾したこと話してるの、分かってる?」
サクラは言葉に詰まりました。
「そう、だね…。ヤケになってて…そんな風に頭が回ってなかったかも」
この一言で、サクラの本性が少し見えたような気がしたのですー。
その話し合いは、サクラの事情も多めに見て、そして、当然、誘いに容易に乗って、一緒にこそこそしていた一斗にも非はあるので…両者に対して、正直な気持ちを伝えました。
「当然、以前の様に信用はできない。正直、今回のことをなかったようにとか、忘れることもできない。信頼を回復できるかどうかは、あなたたち次第だと思う」
2人はだまてうつむき、改めて謝罪をしてくれたので、一旦、これで「仲直り」という形を取りました。
その後、サクラからは、一切の連絡もありませんでした。
あれだけ家族ぐるみで付き合っていたのに、不自然なくらい、顔も合わせなくなりました。

