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「わしも弱った…」威厳ある施主の急激な衰え。訃報を受け取った妻の表情が晴れやかだったワケ【体験談】

「わしも弱った…」威厳ある施主の急激な衰え。訃報を受け取った妻の表情が晴れやかだったワケ【体験談】

突然のお別れ、その後奥さんは

ある日、F岡さんのご主人が入院したということで、弁当配達は奥さん1人分に変更になりました。そしてほどなく、奥さんから弁当配達をやめるとの連絡があり、実はご主人が亡くなったと伝えられました。

弁当箱の回収に伺うと、奥さんがゆっくりと玄関に出てこられ、「長くお世話になりましたね」と空の弁当箱を差し出されました。私がお悔やみを申し上げ、ご主人には毎回「ご苦労様」と声をかけていただいていたことを伝えると、奥さんは一瞬きょとんとし、「そういうところもあったのね」と苦笑いされました。奥さんは「実は、主人は昔からかなり封建的でね。あの人、いつも偉そうだったでしょう? この家は自分が建てた家だから最後まで住み続けるんだって言ってたけど、こんなに階段があっては外に出るのも大変だし、散歩もできず、ずっと2人きりで閉じこもって暮らすのは正直つらかったわ。足だって衰える一方。かといって、訪問サービスは必要ないと主人が断っててね。そう、本当は私、他県に住む娘のところに身を寄せたかったのに、主人がずっと、『お前はこの家で俺が介護してやるんだ』って言い張って、意見を聞いてくれなかった」と、ご主人とのことを話してくれました。

今後奥さんは、娘さんのところへ移り住むとのことでした。「娘もずっと同居の準備をして待ってくれてたのよ。やっと、行くことができるわ」と言い、吹っ切れたような晴れやかな奥さんの表情から、長年の我慢が伝わってくるようでした。

まとめ

F岡さんのご主人は、家を建て、仕事をきっちりと勤め上げ、定年後も一家を支える主として一生を全うしようとされていました。しっかりされていましたが、体の自由が利かなくなると、状況は変わっていきました。階段上のしっかりとした一軒家は立派に保たれている一方、中に住む人間は年を取り、夫婦の気持ちは行き違い、こもりがちな生活は衰えを加速させたのかもしれません。私自身も、遠方の実家に高齢の母が1人で暮らしていて、介護に関わりたくても遠く離れており、なかなか思うように手を貸せないもどかしさがあります。せめて、今は動ける母がなるべく外へ行き来しやすいよう、段差をなくすなど環境を整えてあげたいと思いました。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者:名和なりえ/50代女性・パート

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)
※一部、AI生成画像を使用しています

著者/シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!

配信元: 介護カレンダー

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