要介護4で受けられるサービスの内容と自己負担額

要介護4になると生活の多くで介助が必要になり、サービスの利用頻度も増えます。ここでは、具体的なサービスの種類や費用の考え方を解説します。
要介護4で受けられるサービスとは
要介護4の方は身体機能の低下により、身体介助と医療連携の手厚い支援が欠かせません。 利用できる主なサービスは以下のとおりです。
サービス区分 サービス名 要介護4での役割・内容例
在宅サービス 訪問介護・看護 自宅での排泄(はいせつ)介助などの生活介助、医療的ケア、褥瘡処置
通所介護(デイサービス) 施設での食事提供や特殊浴槽を用いた入浴介助
定期巡回型訪問介護看護 24時間体制での巡回や、緊急時の随時訪問
短期入所(デイサービス) ご家族の休息(レスパイト)を目的とした数日の宿泊
施設サービス
(公的施設)
特別養護老人ホーム
原則要介護3以上が対象。終身にわたる生活支援
介護老人保健施設 在宅復帰を目指し、リハビリや医療ケアを集中提供
介護医療院 長期的な医療ケアと介護の両方を必要とする方向け
ご家族の介護負担を軽減するためにショートステイを定期的に利用するケースは多くみられます。
限度額の範囲内でどのような生活が送れるのか、例をもとに解説します。
【ケース1:独居の方を支える24時間見守りモデル】
一人暮らしの高齢の方を、定期的な巡回とコール対応で支えるプランです。
サービスの種類 回数・頻度の目安 費用の目安(単位)
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 1日複数回の訪問+24時間対応 約25,200単位
訪問看護(連携) 週1〜2回の体調管理 定額に含む(または追加)
福祉用具レンタル 特殊寝台(ベッド)、徘徊感知器 約3,000単位
合計 – 約28,200単位
【ケース2:家族の身体的負担を抑えるレスパイト(休息)モデル】
同居や近居で、ご家族の介護負担(力仕事や夜間の対応)を軽減するプランです。
サービスの種類 回数・頻度の目安 費用の目安(単位)
訪問介護(身体介助) 週5回(月20回) 約11,000単位
短期入所(ショートステイ) 月1週間(7日間) 約7,000単位
通所介護(デイサービス) 週2回(月8回) 約6,000単位
福祉用具(リフト、マット) 移乗リフト、床ずれ防止マット 約4,500単位
合計 – 約28,500単位
参考:『介護報酬ハンドブック』(シルバー産業新聞社)をもとに計算
要介護4の自己負担の考え方
サービス利用時の支払額は、保険が適用されるサービス費用と、全額自己負担となる実費の合計で決まります。
介護保険が適用される費用(1〜3割負担)
・国が定めたサービスごとの料金 全額自己負担となる費用(10割負担)
・在宅で生活する場合のおむつ代、日常生活用品費
・施設利用時の食費、居住費、理美容代など
利用者は総額のうち、負担割合に応じた金額を支払います。一方で、おむつ代や施設での食費は保険が適用されないため、実費を含めた総額を事前にシミュレーションしておくことで、家計の不安を解消しやすくなります。
要介護4で生じやすいお金の不安と相談窓口

要介護4の状態では生活全般に介助が必要なため、ご家族の精神的、経済的な負担が増大しがちです。ここでは、直面しがちな金銭的な悩みや、一人で抱え込まずに頼れる相談窓口を解説します。
要介護4で生じやすいお金の不安
重度の介護を要する生活では、支出の増加に加え、仕事との両立に伴う家計への影響が不安の要因となります。
ご家族は以下のような不安に直面しやすいです。
介護保険サービスの自己負担額増
おむつ代など保険外の生活備品の購入費
働き方の調整や勤務制限に伴う減収の懸念
将来的な施設入居への費用的な備え
在宅介護を継続する場合、おむつ代やショートステイの利用料などの出費は増えていきます。ご家族の仕事については、雇用形態を変える方もいれば、介護休業制度を利用してフルタイムを維持する方もいます。どのような形を選択するにせよ、現在の貯蓄で将来の施設費用まで賄えるのか、多くのご家族に共通してみられる悩みです。
お金に関する相談窓口
お金の悩みはデリケートですが、専門職へ早めに相談することで、制度を活用した解決策がみつかる可能性が高まります。
代表的な相談窓口は以下のとおりです。
地域包括支援センター
市区町村社会福祉協議会
市区町村の介護保険課、高齢福祉課
ケアマネジャー(介護支援専門員)
地域包括支援センターは高齢の方やご家族を支える総合相談窓口です。社会福祉協議会と連携した制度の案内なども行っています。
社会福祉協議会は、生活福祉資金貸付制度など、低所得世帯の生活を維持するための公的な貸付相談を受け付けています。
市区町村の介護保険課や高齢福祉課は、負担限度額認定証の発行や高額介護サービス費の申請手続きなど、制度の利用申請や認定手続きの窓口です。自治体独自の紙おむつ支給事業や家族介護慰労金制度がある場合、詳細を確認できます。
また、ケアマネジャーは家計の状況に合わせたケアプランの調整を担うパートナーです。経済的な限界を率直に伝えることで、負担を抑えながら必要なケアを受ける方法を検討できます。

