心労をかさねていく真里の元へ、姉から連絡が入ります。姉にすべてを打ちあけると、姉は全力で協力してくれることになりました。心強い味方を得て、さらに夫のうらぎりの証拠を集めていきます。
限界…姉からの電話が転機に
とはいえ、自力での証拠集めには限界がある。
そう感じていた時、実家の姉から、たまたま電話がありました。姉は昔からするどい人で、私の声のわずかなふるえを見逃しませんでした。
「真里?何かかくしてるでしょ…。あなたが、そんなに声が低くなる時は、相当なことがあった時よ」
私はがまんしていたものが決壊したように、祐介の二度にわたるうらぎりと、現在進行形で行っている証拠集めの全容を打ちあけました。
電話の向こうで、姉は長い沈黙の後、静かな、しかし、怒りに満ちた声で言いました。
「真里、そんな男のために、あなたの貴重な人生を一秒だって消耗させる必要はないよ。でもね、離婚するなら、感情的になってはダメ。徹底的に…クズ夫が再起不能になるまで、お膳立てしてあげなさい」
素行調査の結果に愕然
姉は、確実に慰謝料を勝ち取るためには、素人の調査だけでなく、「プロの手を借りるべき」だと助言してくれました。
「探偵を雇いなさい。裁判でも使える、顔がはっきりとわかる写真が必要よ。お金なら私が貸すから。30万…予備を含めて50万貸してあげる。一週間、徹底調査をして、言いのがれをすべてつぶしなさい」
私は、姉の厚意に甘えることにしました。そして、紹介された探偵事務所に依頼し、一週間におよぶ夫の素行調査が行われました。
調査員は非常に優秀で、毎日のように詳細なレポートが届きました。祐介は、私が思っていた以上に大胆に、そして頻繁(ひんぱん)にうらぎりをくり返していました。

