証拠はそろった、あとは戦うだけ
レポートには、彼が、同僚のマンションの前に車を停めている姿…。助手席から降りる同僚に、自分のスマートフォンを手渡す瞬間が、高画質の写真で収められていました。
そして、その数分後、彼は車を走らせ、風俗店へと向かうのです。
ネットカフェの領収書を偽造し、同僚にアリバイ工作の協力を仰ぎ、そのうらで、風俗嬢と親密そうに歩く姿…。そして、風俗店の入店と退店の瞬間を完璧におさえた写真。
さらに、風俗嬢とホテルに入る際の後ろ姿や、横顔がはっきりと写ったショット…。それらは、もはや「仕事の付き合い」や「かんちがい」という言葉では到底説明のつかない、決定的な証拠でした。
並べられた証拠の数々
証拠がすべてそろった翌日、運命の歯車が回り始めました。
仕事終わりの祐介から、再び「今日もネットカフェに行ってくる」という、お決まりの連絡が届きました。
私はそのメッセージを見つめ、深く、長く呼吸を整えました。私は探偵から送られてきたばかりの「風俗店に入ろうとする夫の横顔」の鮮明な写真を、彼のLINEに送信しました。そして、一言だけ添えました。
「あなたの車には、GPSを仕掛けてあります。同僚にスマホをあずけて、ラブホテルに入ったことも、すべて把握しています。逃げ場はありません」
送信から、数秒で既読がつきました。
返信はありませんでしたが、それから30分もしないうちに、玄関のカギが開く音がしました。リビングに現れた祐介は、まるで幽霊でも見たかのように青ざめ、ヒザからガタガタとふるえていました。
私はテーブルの上に、これまで集めたすべての証拠写真、GPSのログ、そして、探偵の分厚い調査報告書を、トランプのカードのように並べました。

