
中村倫也主演の金曜ドラマ「DREAM STAGE」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系/TVerでも配信あり)の2月20日に放送された第6話では、「1位を獲れなかったら芸能活動をやめる」と父と約束していたユンギが、NAZE脱退を決意。息子の夢を認めない父だったが、その裏には、ある想いが秘められていた(以下、ネタバレを含みます)。
■日本人PDと“負け犬”7人組が夢に向かっていく“K-POP版スポ根ドラマ”
本作は、K-POP業界を舞台に、一度は夢を諦めた日本人プロデューサー・吾妻潤(中村)と、韓国の弱小芸能事務所の“負け犬”練習生7人組・NAZEが、世代や国籍を越えて共に夢を目指す、“K-POP版スポ根ドラマ”だ。
■デビュー曲は2位…
「デビュー曲で絶対1位を獲る!」。その目標に向かって必死で頑張っていたNAZE。だが、結果は2位…。いつもは強気な吾妻も、「勝てなかったのは、プロデューサーのオレの責任。申し訳ない」と頭を下げた。悔しくて落ち込む彼らを、マネージャーの水星(池田エライザ)や社長のハユン(ハ・ヨンス)は、「2位でもスゴい!」と励ました。
たしかに、満足なプロモーションもできない状況で2位が獲れたのはスゴいことだ。メンバーたちは気持ちを切り替え、「次こそは!」と前向きになった。そんな中、ユンギが、“デビュー曲が1位になれなかったグループの5年後の生存確率は18%”とのハユンの言葉を引き合いに出し、「ムリだろ、もう!」と声を荒げた。
吾妻も、「結果が全てで、どれだけ努力したかは関係ない…そんな世界で“負け犬”のまま人生をムダにしたくなければ、別の生き方を選ぶ道もある」と残酷なようだが現実的な言葉を彼らに投げるのだった。
その言葉に、メンバーたちは自分の将来に不安がよぎったが、「諦めたらそこで終わり」と、力を合わせて成功しようと元気を出した。だが、ユンギだけはその輪に入らずふさぎ込んでいた。

■ユンギの事情
実は、ユンギは芸能界入りを大反対している父親・シニャン(チェ・ジノ)に「1位を獲れなかったら夢を諦める」と約束し、これまで活動を続けていたのだった。父に呼び出された彼は、「いつまで人生をムダにするつもりだ」と言われ、すぐにNAZEを辞めて、父が経営する日本支社を手伝え、と命令されたが、既に決まっている次のイベントまでは…と必死で頼み込んだ。それが本当に最後だ、と父は渋々猶予を与えることにした。

■「こんなくだらないヤツらと組んでても生き残れない」
そして、ユンギにとって“最後のステージ”となるショッピングセンターでのフリーライブの日になった。だが、客は数えるほどしか集まらず、ガラガラの客席にメンバーたちはテンションだだ下がり…。やる気の無いパフォーマンスをした彼らに、水星は「仕事なんだよ?わかってる?」と激怒。メンバーが「客が誰も見てなかったから」などと言い訳をする中、突然ユンギが「オレは、今日でNAZEをやめる!」と告げた。
「才能も無い負け犬が、手を抜いてて勝てるワケねぇだろ!こんなくだらないヤツらと組んでても生き残れない」と、キレ始めたユンギに、彼の事情を知らないメンバーたちは当惑。ユンギはさらに「夢とか甘いこと言ってんじゃねぇよ!」と捨てゼリフを吐き、走り去ってしまった。
もちろん、これはユンギの本意ではない。引きとめようとするメンバーたちに自分を諦めさせるために、ワザと嫌われるように仕向けたのだった。宿舎に戻ってこない彼に対して、6人は「しょせんは金持ちのボンボンの遊びだったのか」「見損なった」と悪口を…。
しかし、次第に冷静になった6人は、ユンギが暴言を吐きながらも泣いていたことを思い出し、本当はやめたくなかったのでは?何か事情があるはずだ、と考え始めた。やっぱりユンギと一緒に夢を追いたい、と話し合うメンバーを見て、吾妻は、ユンギと父親の約束の話を打ち明けた。

■父・シニャンの想い
翌日、吾妻はユンギの父に、彼をもう一度預からせてくれないか、と頼みに行った。「もう話すことは無い」と言うシニャンに、吾妻は、彼がNAZEのライブに欠かさず来ていることは分かっている、と告げた。
吾妻は、シニャンの会社が日本進出した際の記事を見て、彼が“いつもライブに来る中年客”だと気付いたのだった。シニャンは「そこまで知られていたとは…」と、自分の父、つまりユンギの祖父が歌手で、シニャンは幼い頃、家にも帰らずカネも家に入れない父のせいで苦労していた、と語り出した。その為、自分の家族には苦労させたくない一心で、会社を大きくしてきたのだ。
祖父に会ったことがないユンギが「歌手になりたい」と言い出した時、「あんな父親のようには絶対なってほしくない」と思ったシニャンは、「オマエなんかにできるわけない!」と、ワザとひどい言葉で反対したのだった。「嫌われても憎まれても、子供の将来を守るのは、親の責任」と語るシニャンの親心を知り、吾妻はそれ以上、彼を説得することができなかった。
廊下で、吾妻と父の会話を聞いていたユンギは、父が実は応援してくれていたこと、そして父の深い愛情を知った。そんな彼に吾妻は「いい父ちゃんだな」と声をかけ、ユンギも吾妻も、父の想いを尊重することにした。
吾妻は、シニャンの想いをメンバーたちに話し、メンバーもつらいながらもユンギが抜けること納得するのだった。

■思わぬアクシデント
翌日、シニャンの会社の倉庫の大量の荷物を契約先に運ぶことになっていたが、自動で荷物を運ぶシステムが動かない事態に。シニャンはワンマン社長で、日本支社の社員を「仕事が遅い」と、全員クビにしてしまい、その腹いせで誰かがシステムを止めてしまったのだった。復活させる方法をシニャンは知らず、彼とユンギは2人で、自力で荷物を運び出すが、焼け石に水状態だった。
このままでは出荷時刻に間に合わず、契約が破棄になれば、損失額は膨大。シニャンは「もう終わりだ…」と絶望した。だが、ユンギは諦めなかった。彼は社員名簿を漁って、山田(矢柴俊博)という社員の家を訪ねるが、山田に会うことはできなかった。
出荷リミットまであと1時間を切った。その時、NAZEのメンバーが倉庫にやってきた。ユンギに別れを告げるために来たのだが、事態を知り、全員で出荷を手伝い始めた。だが、それでももう間に合わない。
「もう無理だ…」と思った時、山田がやってきた。山田は、ユンギが家の前に落としていった日本支社の立ち上げ時の記念写真を見て、シニャンが今でも写真を大切に持っていて、実は社員を想っていたことを知り、戻ってきてくれたのだ。

■メンバーの熱い絆
山田がシステムを復活させ、ギリギリで何とか無事に出荷。メンバーたちに深々と頭を下げて感謝するユンギに、アトは6人からのメッセージが書かれたカードを渡し、「僕らは、つらい時も苦しい時も仲間だよ。離れていても、心はずっとそばに居るから」と、告げた。
シニャンもメンバーに礼を述べ、「息子が仲間にこんなに大切に想われていたと、わかっていなかった。父親失格です…」と頭を下げた。メンバーは、シニャンに「7人で夢を追いたい」と、ユンギの活動継続を改めて頼んだ。
シニャンは、しばらくの沈黙の後、「つらく苦しい道を、大切な誰かと一緒に切り開くからこそ、人は成長できるのかもしれない」と言い、「息子をまた皆さんの仲間に入れてもらえますか?」と告げるのだった。そして、ユンギに「私もお母さんも応援しているから」と笑顔で伝え、抱きしめた。
ちなみに、シニャン役のチェ・ジノは、韓国ドラマファンにはおなじみの悪役や憎まれ役を数多く演じている俳優だ。今回のようにうれしそうに息子のグッズを抱え、テレながらファンとニコニコ話す姿は、かなり珍しい。視聴者からも「パパ、かわいい」と好評だった。

■ジスが”TEAM NAZE”入りの可能性
ユンギが戻り、一件落着。だが、更なる事件が。TORINNERのPD・ジス(キム・ジェギョン)がNAZEの事務所にやって来て「私を入れてくれないか」と告げたのだ。ジスは、NAZEを目の敵にしていたが、最近では彼らを認めるようになりつつあり、妨害工作も社長のギヨン(イ・イギョン)を恐れて仕方なくしているフシがあった。結果は出しているのに、期待に応えられていないとギヨンに暴言を吐きまくられ、つらい思いをしていた。
そのことに嫌気が差したのだろうか…。彼女の様子は、ギヨンの差し金で寝返ったフリをしているとは思えなかった。しかし、TORINNERを見捨てるとも考えにくい。ジスの真意が気になるところだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部


