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「インフルエンザで吐き気」を催す理由はご存知ですか?【医師監修】

「インフルエンザで吐き気」を催す理由はご存知ですか?【医師監修】

高熱や寒気で辛いインフルエンザにかかったとき、吐き気を感じたり嘔吐してしまったりした経験はありませんか。インフルエンザといえば主な症状は発熱や咳、全身の痛みを思い浮かべるかもしれません。しかし、インフルエンザでも吐き気や嘔吐、下痢などの消化器症状が現れることがあります。

本記事では、インフルエンザで吐き気が起こる理由や、吐き気があるときの対処法、吐き気がある場合に注意したい危険なサインについて解説します。

林 良典

監修医師:
林 良典(医師)

【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

インフルエンザと吐き気の関係

インフルエンザと吐き気の関係

インフルエンザで吐き気が起こる理由を教えてください

インフルエンザで吐き気や嘔吐が起こるのは、大きく分けて2つの理由が考えられます。1つはインフルエンザそのものの症状として吐き気が現れる場合、もう1つは抗インフルエンザ薬の副作用による場合です。インフルエンザウイルスは主に喉や鼻など呼吸器に感染しますが、嘔吐・下痢・腹痛といった何らかの消化器症状がみられることがあります。また、オセルタミビルやザナミビルなどの抗インフルエンザ薬を使用した場合、副作用で吐き気や嘔吐が起こることもあります。以上のように、インフルエンザによる体内変化そのものと治療薬の影響の両方から、吐き気が生じる可能性があるのです。

吐き気はインフルエンザの初期症状として出ることがありますか?

インフルエンザの初期症状として典型的なのは、38度以上の高熱や寒気、頭痛、関節痛、倦怠感(だるさ)といった全身症状や、喉の痛み・咳・鼻水などの呼吸器症状です。吐き気や嘔吐などの消化器症状は、これら主要症状に比べると頻度は高くありません。多くの場合、インフルエンザ発症後まず高熱と全身症状が急に出て、その後に呼吸器症状や消化器症状が追って出てくることが一般的です。

子どもは吐き気が出やすいのでしょうか?

はい、子どもは大人に比べてインフルエンザで吐き気など胃腸の症状が出やすい傾向があります。これは乳幼児や小児では腸管もウイルスの影響を受けやすかったり、高熱による影響で嘔吐しやすかったりするためと考えられます。そのため、小さなお子さんがインフルエンザにかかった場合、大人以上に嘔吐などに注意してあげる必要があります。

ノロウイルスなど胃腸炎との違いを教えてください

インフルエンザによる吐き気・嘔吐と、ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルス性胃腸炎は症状が似ているため紛らわしいですが、いくつか異なるポイントがあります。

項目 胃腸炎 インフルエンザ

発熱の程度 微熱〜37度台程度 多くが38度以上の高熱

呼吸器症状の有無 嘔吐・下痢が中心で、咳・鼻水・咽頭痛はほぼ見られない 嘔吐があっても咳・鼻水・咽頭痛などの呼吸器症状を伴うことが多い

流行時期 年間を通して発生 主な流行は冬季(12月〜3月)

症状の持続期間 嘔吐や下痢は1~3日で改善しやすい 全身倦怠や食欲低下が1週間程度続くことがあり、胃腸症状も数日持続

以上のような違いはありますが、紛らわしい例もあります。決して自己判断せず、医療機関を受診して検査を受けるとよいでしょう。

吐き気があるときの対処法

吐き気があるときの対処法

インフルエンザで吐き気があるときに楽になる方法を教えてください

インフルエンザによる吐き気がつらい場合は、安静が最優先です。身体を横にして休み、吐き気が治まるまで無理に動かないでください。換気や室温・湿度管理も大切です。嘔吐直後は無理に飲食せず、少し時間をおくようにしましょう。落ち着いてきたら、冷たい水や氷を少量ずつ試してから、脱水予防のために経口補水液やイオン飲料を少量ずつ補給しましょう。自己判断での市販の吐き気止め薬の使用は避け、治まらない場合は早めに医師に相談し、適切な処置を受けてください。

吐き気で薬が飲みにくい場合はどうすればよいですか?

インフルエンザ治療中に吐き気が強く内服薬が飲めない場合、無理せず症状が落ち着くのを待つことが必要です。タミフル服用後の嘔吐は副作用の可能性もあるため、すぐに飲み直さず、少し時間を空けてから再び飲むようにしてください。それでも薬を受け付けない場合は、早めに医師に連絡し相談することが大切です。医師は症状に応じて吸入薬などほかの抗インフルエンザ薬への変更や、一時的な中止を判断します。インフルエンザの治療薬には種類がありますので、飲めないからといって自己判断で治療を中断せず、必ず医師と相談しましょう。

吐き気があっても食べないと治らないのでしょうか

結論からいえば、無理に食べなくても大丈夫です。インフルエンザで発熱中や吐き気が強い間は食欲も落ちるのが自然ですし、無理に食事を取ろうとするとかえって吐いてしまい症状を長引かせる可能性もあります。嘔吐した後は一時的に胃の中が空っぽになるため空腹感を覚えることもありますが、吐き気が続く間は無理に固形物を摂らないほうがいいでしょう。吐き気がおさまって食欲が出てきた段階で、消化のよいものから少しずつ食べ始めてください。また、子どもの場合も同様に、食欲がないときに無理に食べさせる必要はありません。水分さえきちんと摂れていれば、短期間食事を取らなくてもすぐに治癒に影響は出ません。焦らず胃腸を休め、体調が落ち着いたら徐々に普通の食事に戻していけば大丈夫です。

水分補給で気を付けることはありますか?

吐き気や発熱時の水分補給は、一度に大量に飲まず、少量をこまめにゆっくり摂ることが重要です。脱水予防には、汗や嘔吐で失われる塩分や電解質を効率よく補給できる経口補水液(ORS)が理想的です。スポーツドリンクも代用可能ですが、糖分が多い場合は薄めるようにします。水分すら受け付けない場合は、氷片や凍らせた経口補水液を舐める工夫をし、水分を摂れない状態を避けましょう。症状が落ち着いたら、白湯や薄めた味噌汁、麦茶もよいですが、甘いジュースや牛乳は胃に負担をかけるため避けるか少量にしてください。

配信元: Medical DOC

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