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血液検査やCT検査で「膵臓がん」が分かるかご存じですか?検査内容を医師が解説!

血液検査やCT検査で「膵臓がん」が分かるかご存じですか?検査内容を医師が解説!

膵臓がんは治療が難しく、予後が厳しいことで知られています。自覚症状が少なく、気付いたときには進行していることが多いため、早期発見の重要性が高いがんの一つです。日本では膵臓がんによる死亡数は年々増加しており、がんによる死因の上位に位置しています。本記事では、そんな膵臓がんの基本的な特徴や、早期発見を妨げる理由、さらに検査方法や診断の流れまでを解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「膵臓がん」を発症しやすい10の項目を「チェック」!初期症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

林 良典

監修医師:
林 良典(医師)

【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

膵臓がんとは

膵臓がんとは

膵臓がんは、膵臓に発生する悪性腫瘍の一種で、その多くは膵液の通り道である膵管にできるがん(膵管がん)です。本章では膵臓がんの概要と早期発見が難しい理由を解説します。

膵臓がんの概要

日本における膵臓がんの罹患数と死亡数は年々増加傾向にあり、膵臓がんは現在、がん死亡原因の第4位となっています。膵臓がんは進行が早く治療が難しいため、ほかの主要ながんよりも予後が悪い傾向があります。そのため、早期の段階で発見し、治療を開始することが重要です。

膵臓がんの早期発見が難しい理由

膵臓がんは早期には自覚症状がほとんど現れません。膵臓はお腹の奥深く(胃や小腸の裏側)に位置しており、がんが小さいうちは痛みなどの症状を感じにくい臓器です。症状が出始める頃には腫瘍が膵臓の外に広がっていたり、周囲の臓器を圧迫あるいは浸潤していたりするため、症状を手がかりに早期発見するのが難しいのです。

膵臓がんの検査方法

膵臓がんの検査方法

膵臓がんが疑われる場合、医師は症状の有無や危険因子の有無、血液検査の結果などを総合的に判断して、必要な検査を組み合わせて行います。膵臓がんの診断には画像検査や内視鏡検査による直接的な観察、そして病理検査による確定診断が不可欠です。それぞれの検査の目的や特徴を理解しておきましょう。

血液検査

血液検査では、膵酵素(アミラーゼ、リパーゼなど)の値が上昇していないかを確認します。膵酵素は膵臓から分泌される消化酵素で、膵臓がんがあると膵管が塞がれたり膵組織が破壊される影響で血中に漏れ出し、血液中の膵酵素値が高くなったりすることがあります。また、腫瘍マーカー検査も血液検査で行います。膵臓がんで測定される代表的な腫瘍マーカーにはCA19-9、CEA、DUPAN-2、SPan-1、CA50などがあります。

画像検査

膵臓がんの存在や広がりを調べるために画像検査が行われます。主に用いられるのは超音波検査、CT検査、MRI検査の3つです。症例に応じてこれらを組み合わせ、腫瘍の大きさ・位置、周囲臓器への浸潤や転移の有無を評価します。特に造影CTや造影MRIは膵臓がんの進行度を評価するうえで欠かせません。必要に応じてPET検査などが追加で行われ、手術可能かどうかの判断や治療方針の検討材料とします。

超音波内視鏡検査

超音波内視鏡検査は、先端に超音波プローブが付いた内視鏡を用いる検査です。口から内視鏡を挿入し、胃や十二指腸まで進めてそこから近距離で膵臓を観察します。体表からの超音波検査よりも膵臓に近い位置から高解像度の画像が得られるため、数㎜の小さな腫瘍も発見しやすくなります。加えて、超音波内視鏡下では細い針を腫瘍に刺して組織を採取すること(超音波内視鏡下穿刺吸引生検)が可能です。この生検によって得られた組織を病理検査することで、膵臓がんの確定診断が行えます。

内視鏡的逆行性胆管膵管造影

内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)は、内視鏡で十二指腸まで到達し、十二指腸乳頭部から細いカテーテルを挿入して造影剤を注入し、膵管および胆管をX線撮影する検査です。ERCPの際には、膵液を採取して膵液細胞診を行うことも可能です。膵管が狭窄している部位を造影して直接確認し、そこで採取した膵液中にがん細胞が見つかれば膵臓がんの診断に有力な手がかりとなります。

細胞診

膵臓がんを確定診断するには、腫瘍細胞を採取して顕微鏡で調べる病理検査が不可欠です。膵臓がんの場合、手術で切除できる状態であれば手術検体で診断が確定されますが、手術前診断ではEUS下穿刺吸引生検(EUS-FNA)やERCP下膵液細胞診で得られた細胞や組織を使います。採取された検体にがん細胞が確認されれば膵臓がんの診断が確定します。

PET検査

PET検査は、がん細胞がぶどう糖を多く消費する性質を利用し、ぶどう糖に似た放射性薬剤(FDG)を体内に注射して行う検査です。膵臓がんを含む多くのがんはブドウ糖代謝が盛んなため、PETではがん組織がある部分に集中的に薬剤が集まって光るように写ります。これにより、CTやMRIでは見つけにくかった小さな転移の検出や、リンパ節転移の評価に役立つことがあります。

配信元: Medical DOC

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