ある日、郵便ポストに「差出人不明」の封筒が入っていました。
「なんだろう、ダイレクトメールかな……?」
かるい気持ちで封を開けた私は、血の気が引くのを感じました。
便箋には、ふるえるような文字でこう書かれていたのです。
「大和さんを、私にゆずってください。彼はあなたといても、しあわせそうじゃありません。これ以上、彼をしばり付けないで。」
「……えっ…なに、これ……」
心臓が早鐘を打ち始めます。
頭の中が真っ白になりました。いやな予感が確信に変わる瞬間でした。
(また、やっていたんだ)
しかも、相手の女性は、私の家の住所を知っていて、直接、手紙を送りつけてくるほど大胆で、執着心が強い。
夫の二度目の不倫が発覚…
不倫相手の女から、直接手紙が届くなんて…。本当に恐ろしいです。また、夫は再び裏切り行為をしていたのです。怒りと恐怖で、支配されてしまいそうです。
由奈は、泣きながら親友に電話をかけ、事情を話します。実は、以前、夫の不倫が発覚したときも、そばで支えてくれたのが、親友・千絵だったのです。
親友のおかげで、冷静に
大和に対して、問い詰める勇気はまだありませんでした。
証拠もないまま問い詰めれば、また適当なウソで丸め込まれるだけなのは目に見えています。
「由奈、まずは冷静になろう。相手の思うツボになっちゃダメ。向こうはあなたを動揺させて、自爆させようとしてるのかもしれないんだから」
千絵は私の目を見て、力強く言いました。
「まずはプロにたのもう。探偵に依頼して、確実に証拠をつかむの。それと、念のために防犯カメラを玄関につけよう。最近はスマホから見られるタイプもあるから。私が設置を手伝うよ」
「防犯カメラ……そうだね、身を守るためにも必要だよね」
私は千絵の具体的なアドバイスで、少し冷静さを取り戻すことができました。
夫の不倫が発覚し、動揺するばかりだった由奈ですが、千絵のおかげでやるべきことが明確になり、冷静さを取り戻しました。何より、幼い娘を守らなければいけません。
さっそく探偵に依頼し、防犯カメラも設置。ほどなくして、不倫相手の女を特定することができました。その女は、夫の会社の部下だったのです。
その後、千絵とともに防犯カメラをチェックしていたときのこと。衝撃的な光景が映っていました。

