介護保険|主治医意見書のもらい方と手続きの流れ

介護保険の申請にあたり、主治医意見書を自分でもらいに行く必要があるのかと悩む方は少なくありません。実際には、この書類は申請者が直接医師に依頼するのではなく、自治体が主体となって手続きを進める仕組みです。
ここでは、具体的なもらい方や手続きのステップを解説します。
主治医意見書の作成依頼は市区町村が行うもの
主治医意見書の作成依頼は、市区町村から直接医療機関に対して行われます。申請者が窓口で主治医の情報を伝えれば、自治体が作成依頼書を郵送します。
自分で書類を取り寄せて病院へ持参する必要がないため、手続きの負担は軽減されます。ただし、医師がスムーズに作成できるよう、事前に「介護保険を申請する予定である」と病院側へ伝えておくと、その後のやり取りが円滑に進みます。受付での連絡だけでなく、診察時に直接医師へ申請の意向を伝えることで、より詳細な情報共有が可能になります。
申請時に必要な準備
申請をスムーズに進めるためには、主治医に関する正確な情報を整理しておきましょう。窓口で記入する申請書には、以下の情報を正しく記載しなければなりません。
主治医の氏名
医療機関名(病院やクリニック名)
診療科目
所在地や電話番号
診察券や領収書を準備しておくと、情報の書き漏れを防げます。複数の診療科にかかっている場合は、ご本人の心身の状態を最もよく把握している医師を主治医として指定してください。受診頻度が高い医師や付き合いが長い医師を選ぶと、より正確な意見書になります。
市区町村が主治医意見書の作成を依頼する流れ
市区町村が主治医意見書の作成を依頼する流れは、おおむね以下のとおりです。
介護保険の利用申請:市区町村の窓口で主治医の情報を記入し、申請書を提出
作成依頼の送付:自治体が医療機関へ意見書の作成依頼を郵送
医師による作成:主治医が診察内容に基づき、専用の様式に記入
市区町村への返送:作成された意見書が、病院から自治体へ直接送付
このように、書類のやり取りは自治体と医療機関の間で完結します。申請者は、窓口で正しい情報を伝えることが役割です。
※現在、多くの自治体では市区町村が医療機関へ直接依頼していますが、一部の自治体(約7.5%)では申請者が事前に主治医へ依頼する方式も採用されています。今後、申請者による事前入手も可能であることが明確化される見込みです(2026年度までに結論予定)。
参照:『要介護認定について』(厚生労働省)
主治医意見書をスムーズに作成してもらうためのポイント

主治医意見書を滞りなく作成してもらうためには、診察室では見えにくい日常生活の様子を医師に正しく伝える工夫が求められます。医師は限られた診察時間で判断を下すため、ご家族からの情報提供が認定結果を左右します。
医師へ正確な情報を共有するために、以下の準備を行いましょう。
日頃の困りごとをまとめたメモの持参
介護保険を申請する旨の事前連絡
転倒の回数や夜間の徘徊、食事の食べ忘れなどの具体的な支障を記したメモを診察時に渡すと、医師は医学的根拠に基づいた意見を書きやすくなります。ご本人が診察の場だけシャンとしてしまう(繕い)傾向がある場合は、その旨もメモで伝えておくことが大切です。
また、市区町村から依頼が届く前に病院へ申請の意向を伝えておくと、事務手続きが迅速に進みます。

