
織田裕二主演の連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」(毎週日曜夜10:00、WOWOW、WOWOWオンデマンド、Lemino ※全7話)の第1話が、2月15日に放送・配信された。北方謙三氏の小説を、撮影期間は約8カ月という、日本ドラマでは規格外のスケールで映像化した本作。主人公を演じた織田らの演技とともに、熱い物語の始まりに期待が高まった。(以下、ネタバレを含みます)
■腐敗した世の中でアウトローたちの戦いが幕を開ける
中国の古典小説で、日本でも江戸時代から広く親しまれている“水滸伝”は、理不尽な世の中に抗ったアウトローたちが“志の旗”の下に集う壮大な群像劇だ。
ドラマの原作となる北方氏の『水滸伝』(集英社文庫刊)は、壮大なスケールと緻密な人間描写で熱烈な支持を集め、シリーズ累計発行部数1160万部を突破。登場人物たちの葛藤や誇り、闘志を現代的な視点で描き直し、新たな命を吹き込んだ作品となる。
主演の織田が志の下に人々が集まる梁山泊の頭領で、信頼で人を動かす宋江を演じるほか、宋江と共に腐敗した国家権力に立ち向かう、もう一人の頭領・晁蓋役で反町隆史、梁山泊のメンバーで、槍術にかけて右に出る者のいない天才武人・林冲役で亀梨和也が出演。さらに満島真之介、波瑠、玉山鉄二、松雪泰子、佐藤浩市らが顔をそろえる。
■宋江が国を憂い、“世直し”をするべく立ち上がる
12世紀、北宋末期。国は腐敗し、役人たちの間では賄賂が横行。民は苦しみにあえいでいた。ある日、賊徒に襲われた多くの民の中に少し前に知り合った盲目の少女も犠牲になったことを目の当たりにした宋江は、思いがあふれるままに世直しの書「替天行道(たいてんぎょうどう)」を書き上げる。
それから5年後。宋江の頼みで、僧侶の魯智深(金児憲史)が「替天行道」をさまざまな人に届け続けていた。
帝を守る近衛軍である禁軍で武術師範を務めている王進(佐藤)のもとへも行くが、「天が動かぬのなら我々の手でこの世を変えるのです」という、魯智深が持つその本の受け取りを拒否した。
一方、「替天行道」を繰り返し読んでいた晁蓋は、「これを書いた男を探せ」と呉用(野間口徹)に命じた。
その頃、無能な役人を装いながら、“時”が来るのを待ち続ける宋江は、村を襲撃する「托塔天王(たくとうてんおう)」と呼ばれる人物を探していた。托塔天王率いる盗賊は、官軍ばかりを狙い、襲撃しても誰一人として罪なき村人を殺していなかった。その托塔天王こそ、「替天行道」に感銘を受ける晁蓋だった。
■「胸に火を灯す」“同志”たちが集結するワクワク感
宋江のもとに同志が集まり始める展開。どれだけ国をよくしたいという気持ちがあっても、それは謀反になることで、表立っては動けず、緊張感が漂う。その中の一人が林冲でもあった。
叛乱の疑いをかけられた王進の逃亡を手助けした林冲は、宋江が禁軍に潜入させていた人物。林冲自身も諜報組織・青蓮寺の李富(玉山)に怪しまれ、罠にはめられてしまい、拷問を受ける。林冲を案じた愛する妻が役人の悪行を受ける前に自害したことで、さらなる怒りを募らせた。
李富が人々の心を熱くすると恐れる「替天行道」。宋江のもとに配下も率いてやって来た托塔天王こと晁蓋も「世の漢(おとこ)の胸に火を灯すだろう」と告げる。ただ、その思想は偉大だが、「一つ足りぬものがある」と晁蓋。その答えを待つ宋江の耳に届いたのは「俺が足りぬ」という熱い言葉だった。
静かに熱いものを秘めた男たちが集うワクワク感を、織田や反町らの熱演と重厚な演出が支えた。権力に立ち向かえるだけの大きな力を持つ者が一人活躍するのではなく、力は小さくとも志は大きくする者たちが力を結集し、自分たちが生きる世を変えようとする。やがて宋江のもとには総勢108人もの人々が集まる。そこで生まれるドラマは、きっと視聴者の胸に火を灯すはずだ。
放送後、SNS上には「日本のドラマではなかなか見られないようなスケールの大きさに圧倒されました」「骨太の演技と物語で見てて力が入ってしまった」「今回のキャスティング絶妙」「亀梨くんが迫真の演技ですごかった」「原作で描かれていなかった宋江と晁蓋の出会いがガッチリ描かれていて導入が素晴らしい」「本当に7話で終わるの?」といった声が寄せられた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部

