夢を諦めた姉が、病床で笑顔を絶やさない妹のために描いた絵…妹の存在が姉の才能を開花させる【作者インタビュー】

夢を諦めた姉が、病床で笑顔を絶やさない妹のために描いた絵…妹の存在が姉の才能を開花させる【作者インタビュー】

「私には才能がない」と感じてしまう女子高生
「私には才能がない」と感じてしまう女子高生 / 画像提供:腹ぺこららばいさん

中学生の頃から漫画を描いている腹ぺこららばい(@harapekoLullaby)さんは、X(旧Twitter) で漫画を公開している。2023年11月には「夢見る四葉」と題した作品を投稿。女子高生が将来の夢に葛藤する心情がリアルに表現されている。今回は本作を紹介するとともに、本作が誕生した理由などについて、腹ぺこららばいさんに伺った。

■「物理的な豊かさだけが幸せじゃない」、作者の思いが導く心の豊かさ
「夢見る四葉」01
「夢見る四葉」01 / 画像提供:腹ぺこららばいさん

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03 / 画像提供:腹ぺこららばいさん

本作「夢見る四葉」が誕生したきっかけについて、作者の腹ぺこららばいさんは「現代では、物理的な豊かさや成功だけが幸せだと考える人が多い」と感じていたと話す。続けて「決してそんなことはない」と伝えたい思いが創作の原動力になったと語り、「その考え方に反論したかった」と振り返る。
学生時代の進路に悩む主人公の姿には、自身の経験が色濃く反映されているという。「主人公の悩みは、まさしく当時の自分そのものを描いています」と語り、「同じように悩んでいる人たちに、この作品が届いてくれたらなと思っています」と、作品に込めた願いを明かしてくれた。

本作は、夢をあきらめた高校生の幸と、病床で笑顔を絶やさない妹の夢見との絆を描いた物語である。
イラストレーターを目指していた幸は、自分に才能がないと感じて夢をあきらめる。病弱な妹の夢見は入院生活の中でも笑顔を絶やさず過ごしていたが、幸はその笑顔に向き合えず八つ当たりしてしまう。やがて夢見の容体が急変し、「四葉が見たい」という言葉を残して息を引き取る。深い悲しみの中、幸は夢見の想いを胸に美術展の作品作りに打ち込み、最優秀賞を受賞する。

夢を追うことの意味や、誰かの想いが人を動かす力を、静かに、力強く描いた本作。ぜひ一度読んでみてほしい。

取材協力:腹ぺこ ららばい(@harapekoLullaby)

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