突然、由真の家をたずねてきた、サクラ。謝罪の言葉があるのかと思っていたが、開口一番、言い訳を始める…。あまりにも自己中心的なサクラの発言をきっかけに、由真の感情が爆発。もつれていた2人の関係に、とうとう終止符が打たれ…。
ママ友の自己中発言に怒り爆発
「私の話を聞いてもらいたい!ちゃんと誤解を解いてほしいの!」
サクラは、まるで悲劇のヒロインでも演じるかのように、そう私に訴えました。
「サクラはさ、そうやって自分のことばっかり考えてほしいんだね」
「え…?」
「そっか。だから夫に相手にされなくなった時も、一斗にすがりついたんだ?」
私の冷たい視線に気づいたサクラは、ツバを飲み込んで身を固くしました。
「それは…だから、あやまったでしょ。別に、自分のことばっかり考えてほしいとか、そんなこと…」
「そんなことあるでしょ。この5分間だけでも、自分が何て言ったか、分かってないの?全部、サクラは保身のために話を持って行こうとしてるんだよ?葵にどういう相談してたのか知らないけど…今度は、そっちも悪者にするような言い方してさ。何がしたいの?」
「私はただ、もう一度、由真と仲直りしたくて…」
サクラが目にためている涙に、いらだちが頂点に達しました。
「だからそれも意味が分からない!」
私はわれを忘れて大声で叫びました。
ママ友へ「最後の忠告」
サクラと対立して以降、もう、だれのことも信じられず、ママ友全員と連絡を取ることもやめていました。
一斗をそそのかして、私をうらぎった上で、サクラの方から「縁を切りたい」と言ってきたのにも関わらず、周りの人間を巻き込んで、私の陰口を叩いていたくせに…。
(今は、私の家に上がり込んで、もう一度、仲直りがしたいだなんて…ムシが良すぎる)
「ほんと、何も反省してない。わるいとも思ってない。どんな神経してるんだろうって思ってるよ。どうして、あの件があるまで、あんなに仲良くできていたんだろうってふしぎなくらい」
「私も無神経だとは思う。でも、仲直りしたい気持ちは本当!」
しつこく、引き下がらないサクラ…。どこまでも、自分のことしか考えていないのでしょう。
「…つかれた」
「え?」
私はため息をついて、最後の忠告をしました。
「もうこういうこと考えるのがメンドウなの。今からでも、信頼を取り戻そうとするのは、別にサクラがしたいと思ってやるなら、好きにしたらいいと思う。そもそもそっちのやることで、私が気をつかうようなことじゃないよね?」
「ゆるしてくれるってこと?」
「どうにもできない。もう手遅れかな。私はもう、サクラを友だちとは思えない」
「え…」
私の毅然とした態度に、言葉をうしなったサクラ…。視線を泳がせ、何を言えばいいのか、思考をめぐらせているのでしょう…ボソボソと何かをつぶやいていました。
「正直ね、サクラの真意は分かんないけど、また仲良くしたいとか言って、一斗に近づこうとしてるんじゃないかなとか、そのうち子どもにまで何かされそうだなって、こわいんだよね」
「そんなこと…」
「そのくらい、今のあなたは私にとって害悪なんだ。前のように、家族ぐるみで仲良くするのなんて絶対にムリ。もう二度と、家にもきてほしくないって思ってる」
「ひどい…そこまで言う?」
「サクラからしたらそうかもね。でもね、サクラが私にしてきたことの方が、もっとひどいよ。こうやって正直に言ってくれる人、サクラの周りにはいないのかもね…これは、私からの最後の優しさだと思ってくれた方がいいかも」

