障壁画とは?桃山文化の黄金を極めた日本美術を解説

狩野永徳《檜図屏風》1590年、16世紀、桃山時代、東京国立博物館狩野永徳《檜図屏風》1590年、16世紀、桃山時代、東京国立博物館, Public domain, via Wikimedia Commons.

本記事では障壁画の歴史から、代表的な絵師たちの作品までを詳しく解説します。

障壁画とは

Kano_Eitoku_002唐獅子図屏風 三の丸尚蔵館, Public domain, via Wikimedia Commons.

障壁画とは、部屋を仕切る機能を持つ建築物の一部、すなわち襖・屏風・壁などに描かれた絵画の総称です。絵画が建築物に固定され、空間を構成する存在となることが特徴的です。場合によっては、障屏画(しょうへいが、しょうびょうが)とも記されます。

障壁画は安土桃山時代、権力と結びついて最盛期を迎えました。特に織田信長や豊臣秀吉といった天下人は、自らの権威と富を視覚的に誇示する必要があったのです。天下統一のもとに築き上げた城郭や邸宅では広い空間を彩るために、障壁画はより大規模で豪華絢爛なものとなり、美術史上の黄金期を迎えたといえます。

障壁画の主な種類

障壁画の種類は多岐にわたりますが、主に描かれた媒体によって分類されます。

襖絵(ふすまえ)

襖絵は、障壁画の中でも一般的な表現媒体です。部屋を取り囲む数十枚の襖に、一つの主題が連続して描かれるため、見る者を絵画の世界に没入させます。

障壁画といえば襖絵と思われがちですが、厳密には襖絵は障壁画の一種です。襖絵を含めた、屏風絵や壁貼付などすべての絵画を「障壁画」と呼びます。

屏風絵(びょうぶえ)

《松林図屏風》左_制作年不詳_東京国立博物館《松林図屏風》左 制作年不詳 東京国立博物館, Public domain, via Wikimedia Commons.

屏風絵も部屋の仕切りや装飾として用いられるため、障壁画に含まれます。しかし、屏風絵は襖絵や壁貼付などと異なり、移動が可能となる点が特徴です。

配置換えや収納が容易な屏風は、茶会や季節の行事に合わせて飾られることもありました。

壁貼付(かべはりつけ)

壁貼付は、固定された壁や戸に直接描かれ、建築構造と一体化したものです。城郭や寺社のほか、邸宅の床の間などを彩りました。

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