高血糖高浸透圧症候群の前兆や初期症状について
高血糖高浸透圧症候群では、脱水が主な症状として現れます。
脱水の程度によって、出現する症状も少しずつ変化していきます。
初期の段階では、のどの乾きを強く感じ、水をたくさん飲むようになります。
それに伴って尿の回数が増えます。
また、血圧の低下や、頻脈、皮膚や唇の乾燥もみられます。
さらに症状が進んでくると、体がだるくなったり、頭がぼーっとして集中できなくなったりします。
また、片麻痺(体の片側に麻痺がおこる状態)や体が勝手に動くような中枢神経症状が現れることもあります。
病状が深刻なケースでは、意識がもうろうとして反応が鈍くなったり、意識を失って昏睡状態に陥ったりすることもあります。
脱水状態が続くと、体内の水分不足で血液の粘度が高くなり、血栓症(血管内に血液の塊ができて、血管に詰まってしまう状態)を引き起こす場合もあります。
血栓が脳や肺に詰まると脳梗塞や肺塞栓を引き起こし、命に関わることもあります。
高血糖高浸透圧症候群は短時間のうちに急激に重症化する可能性があります。
高血糖高浸透圧症候群の検査・診断
高血糖高浸透圧症候群の診断では、主に臨床所見の観察や血液検査、尿検査がおこなわれます。
まず、問診や視診で、口渇や多飲、多尿などの脱水症状がないかを確認します。
意識障害の有無や片麻痺、けいれんなどの神経学的症状がないかもチェックします。
次に、血液検査で血糖値が600mg/dL以上、血漿浸透圧が320mOsm/kg以上になっているのが診断の目安となります。
あわせて、ケトアシドーシスの有無を確認するために、尿や血中のケトン体の数値を測定します。
脱水の程度を評価するために、腎機能や電解質バランスも調べます。
さらに、高血糖高浸透圧症候群を引き起したきっかけとなる病気がないかも確認します。
たとえば、急性感染症や脳血管障害、心疾患障害がないかを調べるために、必要に応じてCTやMRIなどの画像検査をおこないます。
これらの検査結果を総合的に判断して、診断が確定されます。
出典:一般社団法人日本糖尿病学会 糖尿病診療ガイドライン2024

