1年前、新築戸建てに住んでいた奈々子一家。息子と同い年の隣の子どももその母親も、明るくいい人そうに見えました。
隣人の子がトラブルメーカーだった
新築に住んでから3か月後も経ったころ。徐々にトラブルがあらわになり始めた。圭介から、学校で輪くんが頻繁に問題行動を起こしている話を聞くようになったのだ。
圭介「今日また輪くん、先生にダダこねてたんだよ。先生も困ってた」
奈々子「そうなの…」
屈託なく話す圭介の話をまとめると、輪くんはたびたび授業を妨害したり、先生に対し癇癪(かんしゃく)を起こしているようだった。まだ低学年だし、子どもによっては落ち着きがなくても仕方ないと思う。ただ、その被害が極端に圭介に向いていることが気にかかった。
輪くんに鉛筆を折られた、引っかかれた、叩かれた…といった報告が増えてくる。物を大切にするはずの圭介の持ち物が、引っ越してきてから随分ぼろぼろになっていた。
わが子への罵倒を目の当たりに
隣同士ともあって、輪くんは頻繁にうちに遊びにきた。ある日、リビングで2人がカードゲームをしていると、輪くんが圭介に対し暴言を吐く場面を目撃した。
輪「お前ふざけんなよ!そのカード使うな、バカ!」
圭介「あ、ごめん」
キッチンでおやつの用意をしていた私は唖然とする。いつの間にか、輪くんは圭介を見下すようになっていたのだ。注意したかったが、すぐに彼らはまた仲良く遊びはじめる。それでも時々、輪くんの悪い口調が飛び出した。輪くんの帰宅後、圭介に「嫌じゃなかった?」とやんわり聞く。
圭介「大丈夫。輪くんって、ああいう子だから」
奈々子「そう…」
本人が気にしないなら、親が大ごとにしてもいけないのかもしれない。そう考え我慢したが、目の前で息子が罵倒される光景は、しばらく頭の中に残った。

