不整脈の症状があって仕事や人間関係のストレスがあるときはどう対処法すべき?
まずは可能な範囲で、ストレスのかかっている場所から一時的に離れます。またアルコール、カフェイン(コーヒー、エナジードリンクなど)、タバコも不整脈を悪化させることがあります。ストレスが原因と思っても、そのような刺激物を避けるようにしましょう。
次に、どのような状況で起こりやすいのか記録します(会議の時か、睡眠不足の時かなど)。さらに医療機関を受診し、ホルター心電図などの検査を行い、実際に不整脈があるのか、どのような時に増えるのかを評価してもらいます。
大切なことは、不整脈の症状やストレスを自分で抱え込まないことです。産業医や衛生管理者に健康状態を伝えましょう。就労に関して相談や調整をしてもらい、職場での負担を減らすようにしましょう。
「不整脈が起こる」症状とストレスについてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「ストレスで不整脈」とストレスについてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
なぜストレスがあると不整脈が起こるのでしょうか
大沼 善正(医師)
ストレスにより自律神経とホルモンのバランスが崩れることで、不整脈が起こりやすくなります。
その仕組みは大きく二つに分けられます。
1.自律神経の乱れ:心臓のリズムは自律神経(交感神経、副交感神経)で調整されています。交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのような役割を果たしています。ストレスがかかると交感神経が優位になり、脈拍が上がり、不整脈が起こりやすくなります。
2.ストレスホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾール)の増加:これらのホルモンは本来体に危険が迫った時に分泌されるものです。作用としては、心拍数増加、血圧上昇があります。そのためホルモンが過剰に分泌されることでも、不整脈が出やすくなると考えられます。
過労で最近動悸がします。何科を受診すべきでしょうか?
大沼 善正(医師)
動悸がする場合には、まず循環器内科を受診しましょう。
原因は貧血、甲状腺の異常など内科的疾患から、不整脈に至るまで、数多く存在します。まずは原因を特定することが、適切な治療への第一歩となります。
もし、症状が強いのに検査で明らかな異常がない場合には、不安障害やパニック障害などが原因のことがあるため、心療内科や精神科の受診を検討します。
ストレスが原因の不整脈の場合、放置しても大丈夫でしょうか
大沼 善正(医師)
ストレスが原因の不整脈としてよく見られるのは、期外収縮です。症状としては、脈が飛ぶ、抜ける感じがあります。もともと心臓の病気がなく、症状が軽い場合には経過観察することもあります。
ただし、期外収縮の数が多い(総心拍数の10~20%以上)状態が続くと、心機能を低下させることがあります。また、心房細動やまれに心室頻拍などの不整脈が隠れていることがあります。心房細動は脳梗塞のリスクがあり、心室頻拍は失神などの症状を起こすことがあるため、自己判断での経過観察は禁物です。症状を繰り返す場合や持続する場合には、放置せずに医療機関を受診する必要があります。
ストレスによる不整脈で受診した方が良い症状はありますか
大沼 善正(医師)
危険な症状としては、
1.目の前が暗くなる、意識がなくなる
2.胸を締め付けられるような強い痛みがある
3.息ができないほどの呼吸困難が続いている
があります。このような症状がある場合には、様子見をせずに、夜間や休日でも救急車(119番)を要請する必要があります。
不安で寝不足が続くと期外収縮が起こりやすくなりますか?
大沼 善正(医師)
不安や寝不足はどちらも自律神経のバランスを乱し、ストレスホルモンを増加させます。その結果、心臓が「刺激に過敏」になり、期外収縮は起こりやすくなります。
経過観察が可能なことが多い不整脈の一つですが、数が多い場合や心機能が低下している場合には治療が必要となるため、放置せずに循環器内科を受診しましょう。

