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「これはひどい」渋谷スクランブルで観光客の少女突き飛ばす動画拡散、どんな罪に問われる?

「これはひどい」渋谷スクランブルで観光客の少女突き飛ばす動画拡散、どんな罪に問われる?

●「通行の邪魔だった」は通用するか

──SNSでは、少女が「通行の邪魔になっていた」「混雑していたから避けようとした」といった指摘もあります。しかし、動画を見ると、女性が少女に接触する前にも、男性や子どもにひじや体をあてているようにも見えます。

正当防衛が成立するには、急迫かつ不正の侵害に対して、自己または他人の権利を防衛するため、やむを得ずおこなった行為であることが必要です。

仮に、少女にぶつかる前から周囲の人にも積極的に接触していたとすれば、「防衛するため」や「やむを得ず(必要かつ相当)」という要件を満たすことは難しいでしょう。

さらに、自ら進んで他人に接触している場合、差し迫った侵害に対応したという意味での「急迫性」も認められにくく、正当防衛の成立は考えにくいといえます。

また、緊急避難が成立する可能性も低いと考えられます。

緊急避難は、自己または他人の生命・身体などに対する現在の危難を避けるため、やむを得ずおこなった行為で、避けようとした害の程度を超えない場合に成立するとされています。

単に「通行の邪魔になっていた」「混雑していた」という事情だけでは、生命や身体に差し迫った危難があったとは言い難いでしょう。

【取材協力弁護士】
冨本 和男(とみもと・かずお)弁護士
債務整理・離婚等の一般民事事件の他刑事事件(示談交渉、保釈請求、公判弁護)も多く扱っている。
事務所名:法律事務所あすか
事務所URL:http://www.aska-law.jp

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