●立て看板撤去は管理強化を強めた時期と重なる
京都大学の立て看板は「タテカン」と呼ばれ、長年にわたりキャンパスやその周辺に多数設置されてきた。大学は京都市から屋外広告物条例に抵触するとの行政指導を受けたとして撤去を実施した。
しかし、職員組合は条例に抵触しない場所に設置した看板も、わずか3時間後に撤去されたと主張する。

提訴時に「京都大学のタテカン文化を取り戻したい」としてクラウドファンディングを展開したところ、訴訟費用として約300万円が集まった。学生や地域にとっても関心が高い裁判となっている。
立て看板撤去は、大学が管理強化を強めた時期とも重なる。2017年には学生寮「吉田寮」に対して全寮生の退去を求め、その後訴訟に発展。2025年8月に和解したが、大学と寮自治会の話し合いは進展していない。
●控訴審判決当日は入学試験2日目だった

さらに京都大学は2025年12月、10兆円規模の大学ファンドの運用益が配分される「国際卓越研究大学」の候補に選ばれた。
認定条件の一つは、京都大学の研究の伝統でもある約1000の小講座制を解体し、約40のデパートメントに再編すること。このデパートメント制への移行によって、教授会のあり方にも影響が及ぶ可能性がある。
報告集会で、副委員長の細見和之教授は「管理強化の流れの中で、国際卓越研究大学の採択がもっと大きなものとなって来る。そういう大きな流れの中で、タテカンとか表現の問題をどう考えるかをしっかり提起していかないといけない」と語った。
職員組合は上告する方針だ。一方、京都大学は判決当日が入学試験2日目にあたり、この日は取材対応ができないとした。

