疲労回復に効く「タウリン」は「とりすぎる」とどうなる?管理栄養士が解説!

疲労回復に効く「タウリン」は「とりすぎる」とどうなる?管理栄養士が解説!

タウリンの効果

タウリンの効果

肝機能を高める

タウリンには、肝臓の解毒作用をサポートし、アルコール代謝を助ける働きがあるとされています。また、胆汁の分泌を促進することで、コレステロールの排出を助け、肝機能の維持に寄与すると考えられています。さらに、インスリンの分泌をサポートする作用があることから、糖代謝にも関与している可能性が指摘されています。これらの作用により、タウリンは肝機能の保護や修復を助ける成分として注目されています。

高血圧予防

血圧を調整しているのは、副腎から分泌されるカテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミン)です。この物質が交感神経を刺激して血管を収縮させます。血管が収縮すると血圧が高くなります。タウリンは、カテコールアミンの分泌を抑制すると考えられており、高血圧予防にも効果的です。

脳・目の機能維持

視力の衰えを防ぎ、新生児の脳や網膜の発育を助ける作用もあります。運動時の脂肪燃焼の効率を上げることも確認されており、体重減少を助ける効果も期待されています。

疲労回復をサポート

筋肉の疲労や摩耗の原因となる、老廃物の除去を助け、筋肉細胞へのダメージや酸化ストレスを軽減する効果が期待されています。これらの効果から、身体的な疲労感を解消する可能性があると考えられます。
タウリンのほとんどは筋肉中に含まれています。筋肉の疲労によってたまった物質を除去する効果があります。栄養ドリンクにタウリンが多く含まれているのは、疲労回復のためです。

皮膚の機能回復

タウリンは、浸透圧を調整する作用を持ち、表皮の水分保持や細胞の体積調節に関与していると考えられています。加齢や紫外線の影響により皮膚中のタウリン量が減少するという報告もあり、培養細胞や一部の研究では、タウリンの補給が皮膚機能の回復に役立つ可能性が示唆されています。ただし、ヒトにおける十分な臨床研究は限られており、効果については今後の研究によって明らかになることが期待されています。

タウリンを摂りすぎると現れる副作用

タウリンを摂りすぎると現れる副作用

糖分の過剰摂取

タウリンそのものには、副作用はありませんが、栄養ドリンクに含まれている場合には、注意が必要です。栄養ドリンクに、カフェインや糖分が含まれている場合、それらを過剰摂取すると、副作用が現れる場合があります。なるべく食事から補うようにすることで、糖分の過剰摂取を防ぐことができます。

かゆみ・熱感

タウリンを含むエナジードリンクの過剰摂取により、かゆみや局所の熱感、不快感を伴う多形紅斑が生じたとする報告があります。ただし、これらの症状がタウリン単独によるものかは明確ではなく、カフェインやその他の添加成分など、エナジードリンク全体の成分による複合的な影響である可能性も指摘されています。体質によって反応には個人差があるため、サプリメントや栄養ドリンクを利用する際は用量を守って摂取することが大切です。

魚介類アレルギー

タウリンはイカやタコ、カキなどの魚介類に多く含まれていますが、アレルギーの主な原因は魚介類に含まれるたんぱく質であり、タウリンそのものがアレルゲンとなる可能性は低いとされています。ただし、サプリメントや健康食品に使用されるタウリンが魚介由来の場合、製造過程でたんぱく質などのアレルゲンが残存している可能性がゼロとは言えません。魚介アレルギーのある方は、原材料や製造元の表示を確認し、必要に応じて医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

配信元: Medical DOC

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