
フジテレビが、2026年から2030年までの5年間にわたる「Formula 1(F1)」日本国内独占オールライツ契約を締結したことにともない、動画配信サービス・FODにて、新料金プラン「FOD F1プラン」の提供を2月26日より開始した。同日、フジテレビ湾岸スタジオにて記者説明会が実施され、「フジテレビF1ナビゲーター」に就任し実況を担当するサッシャ氏、元「F1」ドライバーで解説を務める中野信治氏、フジテレビのプラットフォーム事業センター室長・野村和生氏が登壇。なお、2026年シーズンからは11年ぶりとなる地上波放送の復活も予定されている。
■「FOD F1プラン」とは?
昨今のモータースポーツ人気の高まりを受け、「より多くのファンに、デバイスを問わず高品質なレース体験を届けたい」という狙いのもと誕生した「FOD F1プラン」では、視聴スタイルやニーズに応じて選べる3つのコースを用意。
いずれのコースも、日本語実況・解説付きで「F1」全セッションをLIVEおよび見逃し配信(配信終了後30日間)で視聴できるほか、FODプレミアムの全コンテンツ(ドラマ、映画、バラエティー)に加え、「SUPER FORMULA」全戦のLIVE配信や、モータースポーツ誌を含む雑誌読み放題も含まれている。
サッシャ氏による実況および中野氏の解説音声に加え、フジテレビNEXTの実況・解説音声(解説:川井一仁氏)を選択できる仕様となっていて、視聴者の好みに応じた「F1」観戦が可能だ。
「スターターコース」は、「F1」全セッションを日本語実況で楽しみたい視聴者に向けたエントリープランとなっている。「プロコース」では、日本で初めて「F1」公式配信サービス「F1 TV Pro」へのアクセス権が付与される専用アカウントを新たに作成し、FODアカウントと連携。「F1 TV」を通じてオンボードカメラ映像やチームラジオが利用可能となる。さらに「F2」「F3」「F1 ACADEMY」に加え、過去50年のレースアーカイブ映像も視聴可能に。
「チャンピオンコース」では、最上位の「F1 TV Premium」へのアクセス権が付与される専用アカウントを新たに作成し、FODアカウントと連携。「F1 TV」を通じて4K HDRの高画質や最大4画面のマルチビューおよび最大6台の同時視聴に対応している(※「F1 TV」で提供される各種機能・サービス内容は、当該アカウントにおいて利用可能な「F1 TV」の提供条件に準じる)。
■レースの裏側を深掘りする独自コンテンツも展開
また、サービス開始を記念したキャンペーンとして、過去12年分の日本グランプリ(鈴鹿サーキット)の決勝レースや、2025年シーズンの総集編などのアーカイブ映像が期間限定で順次配信される。
あわせて、サッシャ氏と中野氏がレギュラー出演するFODオリジナル新番組「F1 R.A.W.」(毎週水曜夜9:00、FOD配信)が制作され、3月4日(水)より配信される。レースの裏側を深掘りする独自コンテンツを展開していく。
なお、視聴時の広告表示について野村氏は、「レースのセッション中には一切広告は入らず、その前後のタイミングで表示される」と説明。走行中のLIVE配信を妨げない仕様であることを明かした。
■「フジテレビが1987年からずっと(『F1』の)魅力を伝え続けてきた」
FODでの独占配信が決定したことについて率直な感想を求められたサッシャ氏は、「最初は正直驚きました。でも、ずっとこの『F1』はフジテレビが日本に広めてきたという自負もあるので、『そうか、じゃあまた楽しく伝えられる機会があるんだ』と、心の株価が乱高下するような喜びがありました」と吐露。
これを受けて中野氏も「僕も全く同じ感覚です。フジテレビが1987年からずっと魅力を伝え続けてきた中で、今、『F1』の人気が世界的にものすごくなっています。その流れを一番理解しているフジテレビが、このタイミングでやるというのは非常に腑に落ちるというか、期待しかありません」と、長年「F1」を放送してきた同局への信頼と期待を寄せる。
■「“コンテンツの泉”…『F1』の図書館に飛び込んだような感覚」
また、「F1 TV」との連携によるマルチビュー機能の活用方法について、サッシャ氏は「めちゃめちゃ楽しいですよ。初心者の方もすぐに詳しくなれる要素がいっぱいあるし、詳しい人は掘れば掘るほど楽しめる“コンテンツの泉”。『F1』の図書館に飛び込んだような感覚です。スマホで2画面、テレビやPCで3画面・4画面とカスタマイズして、特定のドライバーのオンボードとチームラジオをリアルタイムで聞くことができます」とその利便性を熱弁。
中野氏も「僕たちドライバー経験者から見ても、これだけの情報が手元にあるのは奇跡的です。今までモータースポーツは氷山の一角しか見えていなかった。でも、その裏側にある物語や戦略を、この新システムで知ることができる。お茶の間にいながらサーキットのコントロールルームと同じ情報が取れるのは…信じられない時代ですね」と、技術の進歩による新たな観戦スタイルに驚きを見せた。
■新レギュレーションで「今まで以上に頭を使う激しいバトルに」
2026年から導入されるマシンの新レギュレーションについては、サッシャ氏が「マシンがより小型・軽量化されますね。近年の『F1』は少し大きすぎた部分もありましたが、小さくなることでオーバーテイク(追い越し)がしやすくなります」と解説。
技術的な変化について中野氏は、「ダウンフォースが減る分、コントロールは難しくなりますが、スリップストリームに入りやすくなるのでバトルが増えます。また、パワーユニットも“5対5”でエンジンと電気の比率が変わります。新システムの“オーバーテイクモード(ブーストボタン)”をドライバーがいかに使うか、今まで以上に頭を使う激しいバトルになると思います」と展望を語る。
■「『F1』が会話にのぼるような日常を作っていきたい」
説明会の締めくくりに、サッシャ氏は「『F1』は“没入する時代”に突入したと思います。自分なりにカスタムして楽しむ。しばらく離れていた方も、ぜひ今の世界最高のエンターテインメントを楽しんでいただきたいです」と呼びかけ、中野氏は「僕たちが欲しい情報を全部見られてしまう時代です。サーキットと同じ熱量を届けられるよう、精一杯頑張りたいと思います」と決意を表明。
最後に野村氏が「月曜日の朝、職場で『F1』が会話にのぼるような日常を作っていきたい。フジテレビを最強のプラットフォームとして、『F1』をさらに盛り上げていきます」と、「F1」がより身近な存在となる未来を見込むコメントで締めくくった。
取材・文=戸塚安友奈

