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揺れる給食業界 コスト増・人手不足にどう立ち向かう?対応策を共有

揺れる給食業界 コスト増・人手不足にどう立ち向かう?対応策を共有

〈社員食堂の多様化するニーズには給食会社の企画力と実行力〉

愛知県名古屋市に本社を置くEVERYFOODは、社員食堂に対する顧客の多様化するニーズへの対応について説明した。同社の悦若菜さんは、食事に対する基本姿勢として「お客様のニーズに応え続ける会社を目指し、お客様の味を徹底して追求することが、当社の最大の特徴だ」と話す。

社員食堂と一口にいっても、健康配慮重視なオフィスもあれば、満足感重視な商業施設のカフェテリアやスピード重視の工場食堂と、多岐にわたるという。「お客様によって、年齢層や男女比、地域性などのニーズが違うことから、それぞれの社員食堂の味を追求する」とこだわりを語る。例えば、カレーでは、辛さのレベルや具材、ルゥのとろみなど、お客様のお好みに合わせて対応しているという。

企業の社員食堂担当者から「ヘルシーメニューはあまり選ばれない」と聞けば、ヘルシーさを前面に出さないで健康づくりを身近に感じてもらえるようなメニューを設計し訴求する。お客様の要望をヒアリングしながら、ヴィ―ガンの方も食べられる植物性食品を使用したラーメンや有名外食店とのコラボメニュー、ボリューム満点のメガ盛りイベントなどを提供したことを説明した。

顧客ニーズに応えるイベント食の一例(EVERYFOOD講演資料から)

悦さんは社員食堂について「単なる食事提供の場から、企業で働く人の健康と社会全体の環境を支える重要な拠点へ変化している」と指摘する。「健康経営を推進する企業にとっては、社員食堂は大人の食育の場であり、栄養や食の知識を深める機会を提供する場であり、SDGsイベントを食堂で開催することで、1人1人の社員が社会に貢献していることを実感できる場でもある」と役割を説明する。「つまり、社員食堂は、企業の理念や方針を形にするプラットフォームへと進化しており、それを支えるのが給食会社の企画力と実行力だ」と話した。

〈見た目が通常の食事と変わらない介護食を自社開発〉

大阪府大阪市に本社を置く名阪食品は、福祉施設における食事サービスの課題解消の取り組みを発表した。2013年当時、食べる力・飲み込む力が低下した方に向けた介護食は、通常の食事と見た目が変わらないものがほとんど流通していなかった。そこで、同社は自社で設備投資を行い、新しい介護食「そふまる」を開発した。食材に酵素を浸透させることで、形を維持したままやわらかくする技術を採用。温度と浸漬時間を管理することで、見た目が通常の食事とほとんど変わらず、やわらかくて飲み込みやすい介護食を作り出した。

通常の食事と見た目が変わらない「そふまる」を使った介護食例(名阪食品講演資料から)

また、「お正月におもちを提供したい」という施設の要望に応えて、「ソフトもち」も開発。もち米粉を使用し、おもちの風味を残しながら、べたつぎを軽減できるよう開発。粘り気やべたつぎが少なく、お箸で簡単に切ることができる安全な「ソフトもち」に仕上げた。同社の上田稚子さんは、「『そふまる』はお客様の要望を直接聞きながら商品開発をしており、ニーズに合わせて作ることができるのが当社の強みだ」と話した。

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