
坂元裕二脚本で、今から20年前に放送された天海祐希主演ドラマ「トップキャスター」(2006年放送、フジテレビ系)が、現在、FOD・TVerで配信中。アメリカでフリージャーナリストとして活動していた椿木春香(天海)が、日本の新番組で“スクープ命”のニュースキャスターに就任し、元お天気キャスター・飛鳥望美(矢田亜希子)をアシスタントに任命、2人の奇妙な二人三脚を描いていく。ひとつのニュース番組を舞台にした明るく華やかな作品で、第10話は、春香の解雇や突然の爆弾犯人騒動など1話分とは思えないほど内容の濃い最終話である。 (以下、ネタバレが含まれます)
■春香のメインキャスターを務める「ザ・ニュース」が打ち切りに
本作は、正反対の価値観を持つ春香と望美の物語を中心として、仕事に恋にアツく燃える職場の面々と共に、女性たちのリアルな生きざまを華やかで温かい独自のタッチで紡いでゆく。玉木宏、谷原章介、松下奈緒、松田翔太、生瀬勝久、児玉清ら、豪華キャスト陣とのかけあいもにぎやかなドラマだ。
第10話のサブタイトルは「さよなら…伝説のオンナ」。春香、望美ら「ザ・ニュース」スタッフが報道したCNBテレビ会長、英雄(伊武雅刀)が絡んだ政治家との闇献金問題は大きな波紋を呼んだ。英雄は検察に事情聴取されたが全面否認。「ザ・ニュース」も番組の打ち切りが決まってしまう。
■春香は濡れ衣を着させられそうな元恋人・雅人に「私があなたを守る」
当然のように、春香は解雇されることに。そんな中、英雄は息子の雅人(谷原)を裏切り者とののしり、すべての罪を雅人にかぶせようと動き出す。検察に呼び出される雅人。事情聴取後、帰宅を許された雅人は、迎えに来た春香に、罪を受け入れるつもりだと話す。春香は大反対するが、雅人はそれですべてが丸く収まるなら、とあきらめかけていた。そんな雅人の言葉を聞いた春香は、「私があなたを守る」と告げ、英雄の家に向かう。
■ニュースの生放送中、スタッフルームに不審者が乱入
その頃、都内では爆弾騒ぎが持ち上がっていた。このニュースを報道する春香も、犯人の卑劣さに対して怒りの表情を隠せない。その犯人から、春香宛てに脅迫状が舞い込む。その日は「ザ・ニュース」の放送最終日。放送が始まる中、望美は報道センター内に不審な男を見つける。逃げる男の後を番組スタッフが追いかけるのだった。
第10話は、闇献金を巡ってすれ違う放送局幹部の父子問題、爆弾犯の脅迫事件が同時に起こる中、春香や望美自身の進退問題とスタッフ間の社内恋愛も次々と動いていく怒とうのクライマックス。見どころは春香とある男性がスタッフ皆に囲まれて人前式をする幸せムードでいっぱいのシーン。ニュース番組のスタジオから一歩離れた春香の柔和な表情がかわいらしく、ウェディングドレスがとても似合っている。最終的には春香はアメリカ・ボストンから生中継で登場するなど、これでもかと言わんばかりに様々な出来事が巻き起こる特別感の詰まった最終話だ。

