妊娠中の花粉症は、胎児への影響を考慮しながら治療法を選ぶことが大切です。「手稲クローバー耳鼻咽喉科」の関先生によると、点眼薬や点鼻薬、レーザー治療は今回は妊娠中でも可能なのだそうです。妊娠中の安全な花粉症対策について詳しくお聞きしました。
編集部
妊娠中の花粉症対策はどうすればいいのでしょうか?
関先生
安全第一で考えるなら、点眼薬や点鼻薬などの局所的な治療を推奨します。これらは血液中に溶け込む成分の量が少ないので、胎児に影響を及ぼしにくく、妊娠中でも比較的安心して使えます。
編集部
ほかにもありますか?
関先生
花粉症などのアレルギー性鼻炎に対する治療として、アレルギー反応を起こす鼻の粘膜をレーザーで焼き、症状を起こさないようにする治療法があります。レーザー治療であれば胎児への影響はないので、妊婦さんでもおこなうことができます。
編集部
レーザー治療は、どれくらい効果が期待できるのでしょうか?
関先生
個人差はあるものの、1年ほど効果が持続します。ただし、どのクリニックでもレーザー治療をおこなっているわけではないので、治療を受ける場合には事前のリサーチが必要です。その際には、妊娠中である旨も伝えて、安全性も併せて確認しておきましょう。
編集部
その一方で、先ほど妊娠中でも飲める薬もあるとのことでしたが?
関先生
「ロラタジン」と「クロルフェニラミンマレイン酸塩」は妊娠中であっても安全性が確認されています。これらの薬に含まれる成分は、花粉症の治療薬として以前から処方されているため、歴史も実績もあります。ただし、自己判断で薬を服用するのではなく、必ず医師の診察を受けたうえで処方してもらいましょう。
編集部
漢方薬はどうでしょうか? 安心できる印象があります。
関先生
たしかに「漢方薬は安全」と考える人は多いかもしれませんが、必ずしもそう言いきれません。例えば、アレルギー性鼻炎に用いる代表的な漢方薬の「小青竜湯(ショウセイリュウトウ)」は、胎盤への血流を減少させる成分を含んでいるので、漢方薬の服用についても医師に相談してみてください。

監修医師:
関 伸彦(手稲クローバー耳鼻咽喉科)
札幌医科大学卒業。その後、函館五稜郭病院耳鼻咽喉科、厚別耳鼻咽喉科病院にて勤務、札幌医科大学耳鼻咽喉科助教を務める。2015年、北海道札幌市に「手稲クローバー耳鼻咽喉科」を開院。誰もが気軽に訪ねることができて、適切かつ迅速な処置が受けられるクリニックづくりを心がけている。医学博士。日本耳鼻咽喉科学会専門医・補聴器相談医、日本アレルギー学会専門医。
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