
愛と条件どちらも妥協できないオトナ女子が“効率的な恋愛”を求めて婚活に挑むラブコメディー「未婚男女の効率的な出会い方」が、2月28日に配信開始。同作で主人公のイ・ウィヨンを演じるのが、“ラブコメクイーン”とも称される韓国の人気女優ハン・ジミンだ。日本でもリメークされた話題作「知ってるワイフ」(2018年)や、2025年に話題をさらった「わたしの完璧な秘書」などで等身大のキャラクターを演じてきた彼女の魅力に迫る。
■ほろ苦い俳優デビュー「毎日泣いていました」
「二度目の裁判」も記憶に新しいチソンとのW主演作「知ってるワイフ」では、1組の夫婦の“人生やり直し”ストーリーを演じて人気を集めたジミン。2025年は「君は天国でも美しい」の“謎の女性”ソミ役、「わたしの完璧な秘書」での有能だが仕事以外はまるで無頓着なCEOカン・ジユン役と、ロマンス作品に立て続けに出演。視聴者が共感したくなる等身大のキャラクターを体現し、視聴者の心をつかんでいる。
「わたしの完璧な秘書」では、「2025 SBS演技大賞」最優秀演技賞を受賞するなど演技力も折り紙付き。だが、そこまでの道のりは平坦なものではなかった。
デビュー作はイ・ビョンホン主演の「オールイン 運命の愛」(2003年)。ジミンはソン・ヘギョ演じるヒロインの少女期を演じ、演技の難しさを知った。ユ・ジェソクがメインMCを務めるトークバラエティー「ユ・クイズ ON THE BLOCK」に出演した際、「現場で私が全然うまくできなくて、たくさん迷惑をかけました。作品を台無しにした気がして、それがすごくつらかったです。毎日泣いていました。現場に行くのが怖くて、嫌でした」とデビュー当時を振り返り、反響を呼んだ。

■イメージに囚われて…苦悩の末につかんだ栄光
それでも諦めることなく演技経験を積み、全77話の歴史大作「イ・サン」(2007-2008年)のヒロインに抜てき。この作品での好演により、彼女はその名を広く知られるようになった。
一方で、そうして築き上げてきたイメージに苦しんだことも…。2018年に韓国で公開された映画「虐待の証明」では、韓国で実際に起こった児童虐待事件をモチーフに、幼少期に虐待を受け心に傷を負った主人公を熱演。タバコを吸ったり唾を吐いたり…ジミンが「イ・サン」での清純なキャラクターやラブコメでの快活なイメージとは真逆の役柄を演じることに公開前から反発の声が多く、商業的な成功も見込めないため出資者がなかなか決まらず、公開も危ぶまれたという。
ジミンは「この役は自分が演じるべきではなかったのでは」と悩みながらも、撮影を全うした。公開されると、彼女の体当たりの演技はもちろん作品の持つメッセージ性も高く評価され、ジミンはこの作品で「青龍映画賞」主演女優賞と「百想芸術大賞」最優秀演技賞という大きな賞をW受賞。悩み抜いたことがうかがえる受賞式での号泣スピーチも、感動を呼んだ。

■バラエティーでものぞく「イ・サン」イ・ソジンとの絆
悩みながらも、一歩一歩演技の道を進んできた彼女。素顔は飾らないキャラクターで知られている。そのことがよく分かるのが、共演者との長く続く関係性だ。
「イ・サン」で夫婦を演じた主演俳優イ・ソジンとは、撮影中からまるで“兄と妹”、むしろ“兄と弟”のように気の置けない間柄に。2人のそんなほほ笑ましい関係性はドラマの撮影が終わってからも続き、バラエティーにほとんど出ていなかったジミンが、2017年にソジンの出演するバラエティー「三食ごはん」にゲスト出演。
先輩俳優であるソジンに「仕事して」と堂々と意見する姿を披露して視聴者を楽しませたほか、2025年末には「イ・ソジンのマネージャー始めました」にもゲストで登場。こちらでもソジンとの縁を「悪縁」と冗談交じりに表現し、爆笑のやりとりで「イ・サン」ファンを沸かせた。
ドラマ「私たちのブルース」(2022年)では、ダウン症の似顔絵画家で女優のチョン・ウネと双子の姉妹役で共演し、姉妹の絆で視聴者の心をつかんだ。ウネとの交流もその後も続き、ウネを主人公にしたドキュメンタリー映画「君の顔」(2022年)が公開された際には、ジミンがウネのためにバラエティー番組で告知したり、舞台あいさつのイベントを企画したりと積極的に広報に協力。2025年にはウネの個展に足を運んだり、結婚式に出席したことをSNSで報告している。
■堅実な会社経営者か、自由奔放な年下男子か…究極の二択!
演じることに全力で挑み、共演俳優たちとの絆も大切にしてきたジミン。ディズニープラスで配信が始まった最新作「未婚男女の効率的な出会い方」で演じるのは、愛情も諦めたくないけれど条件も譲れない、そんなリアルな恋愛観を持った現代女性イ・ウィヨン。
仕事は順調だが恋愛には不器用なウィヨンが一念発起、婚活を開始。お見合いで“効率的”に出会った2人の男性、優しく堅実な木工スタジオ代表ソン・テソプ(パク・ソンフン)と自由奔放な年下男子の舞台俳優シン・ジス(イ・ギテク)の間で揺れ動く、割り切れない恋愛模様が幕を開ける。
ディズニープラスのインタビュー動画で、ジミンは自身とウィヨンの違いについて「私は職業上、ウィヨンのように恋愛に悩んでお見合いを何度もしたりはできないです。それが一番の違いです。でも私の周囲にはウィヨンのような友達がたくさんいますし、この作品の原作はウェブトゥーンですがウィヨンの年齢層の女性たちが悩むことをとてもリアルに描いていると思います」と、俳優ならではの恋愛事情がにじむ実に率直なコメントを寄せている。
堅実な会社経営者か、自由奔放な年下男子か…。二択に真剣に頭を悩ませるウィヨンのオトナな三角関係がどう展開していくのか気になるところだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部

