小児がんの主な種類は?
小児がんの主な種類は、次の4つが挙げられます。
白血病
脳腫瘍
悪性リンパ腫
胚細胞腫瘍
小児がんは、15歳未満の子どもが発症するがんの総称です。
上述した4つの病気は、国立がん研究センターが発表したデータをもとに発症率の高い順に紹介しています。
小児がんのうち、それぞれの病気の割合は白血病38%・脳腫瘍16%・悪性リンパ腫9%・胚細胞腫瘍8%です。
白血病
白血病は、骨髄で増殖した腫瘍細胞により、正常な血球(赤血球・白血球・血小板)が減少する病気です。
主な症状は、貧血・出血・発熱・頭痛・嘔吐などで、急性白血病になると治療せず放置した場合に1ヶ月程度で死に至るといわれています。
白血病は死に至る病として恐れられていましたが、現在では早期発見と適切な治療により「治る病気」といえるでしょう。ただし、白血病の原因は明らかになっていません。
なお、日本の白血病患者は10万人に約5人とされており、小児の白血病の場合は5年生存率が80〜90%と高い傾向になりました。
脳腫瘍
脳腫瘍とは、頭蓋骨の内側にできるすべての腫瘍(新生物)の総称です。
主な症状は、頭痛・吐き気・不機嫌・意識障害・手足の麻痺などが現れます。
小児の脳腫瘍でよく見られる腫瘍は、神経膠腫(しんけいこうしゅ)・上衣腫・髄芽腫で、神経膠腫(グリオーマ)は神経膠細胞から発生する腫瘍で悪性度によって2つに分けられます。
上衣腫が生じる場所は、成人を含む多くの事例の場合、脊髄が大半です。しかし、子どもの場合は脳の後ろ側の部位にできます。特に低年齢の子供にできやすいです。
髄芽腫は、小脳の細胞に発生する悪性度の高い腫瘍で、患者さんの多くが20歳未満で発症します。子どもが発症する脳腫瘍の中で多いです。
悪性リンパ腫
悪性リンパ腫は、リンパ球ががんになり異常に増える病気です。
リンパ球は、通常体内に侵入してきた病原体を排除する役割があります。
主な症状は、首・脇の下・足の付け根などのリンパ節が多い部位に腫れができます。また、痛みのないしこりや発熱・寝汗・体重減少などの症状が現れるでしょう。
胚細胞腫瘍
胚細胞腫瘍とは、原始生殖細胞が成熟する過程で発生する腫瘍です。
原始生殖細胞とは、胎児のもととなる未熟な細胞を指します。将来的に胎児の体を作るための細胞や組織で作られた腫瘍です。
主な症状は、腫瘍ができる部位によって異なりますが、精巣や卵巣にできた場合は外からの見た目は腫瘤(こぶ)ができます。胚細胞腫瘍は悪性と良性に分けられ、多い種類は良性腫瘍の「奇形腫」です。
小児がんの症状についてよくある質問
ここまで小児がんの症状などを紹介しました。ここでは「小児がん」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
病院を受診する目安を教えてください。
武井 智昭 医師
病院を受診する目安は、風邪の症状がなかなか治らず、発熱の原因もはっきりしないような状態になった場合です。その場合は、詳しく検査してくれる病院に受診してください。一般的な成人のがんであれば、定期検診によって発見される可能性があります。しかし、小児がんの場合はほとんどの確率で定期検診を受けていないため、症状が出た後の検査で発見されるでしょう。そのため、小児がんを疑うような症状が現れたら、すぐに受診して詳しい検査を受けてください。
小児がんを予防する方法はありますか?
武井 智昭 医師
小児がんの原因は遺伝や成長過程で発生する異常な細胞の増殖と考えられており、明確な原因がわかっていないため、予防方法も確立されていません。

