「女性のLDLコレステロールの基準値」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「女性のLDLコレステロールの基準値」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
女性の年代別でLDLコレステロール値が変動する理由はなんでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
主な原因は、加齢にともなう女性ホルモン(エストロゲン)の減少と基礎代謝の低下です。閉経が近づいてエストロゲンの分泌が低下すると、エストロゲンによるLDLコレステロールを下げる効果が弱まるため、自然と数値が上がりやすくなります。実際に、令和6年に厚生労働省がおこなった調査によると、血清LDLコレステロールが160mg/dl以上と高い値にある女性の割合は、40代では6.4%であるのに対し、50代女性では14.9%と2倍以上に急上昇していました。毎年の健康診断を習慣づけ、LDLコレステロール値が高い場合は内科で相談しましょう。
LDLコレステロールで薬の服用が必要になる値はいくつでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
LDLコレステロールで薬の服用が必要になる数値は、その方の持病や生活習慣などによって異なります。持病や生活習慣などから動脈硬化、冠動脈疾患になるリスクが高いと判断された方は、リスクの低い方よりもLDLコレステロール値をしっかりと管理するため、早めに治療を開始します。具体的には、リスクの高い方は120mg/dl以上、リスクの低い方は160mg/dlという管理目標値が一つの目安となるでしょう。ただし、実際に薬を開始するタイミングは個人の状況によって異なるため、主治医に確認してみてください。
更年期以降でLDLコレステロール値を下げる運動は何が良いでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
LDLコレステロールが気になる更年期以降の方におすすめの運動は、ウォーキング(やや速足)、ゆっくりとしたジョギング、水泳です。膝や腰への不安がある方は、水中でのウォーキングもおすすめです。1日あたり合計30分以上を週3回以上(できれば毎日)おこなうのが望ましいとされています。ただし、運動習慣のない方がいきなり激しい運動をすると、ケガをする可能性もあります。無理のない範囲から始めて、少しずつ時間や強度を上げていきましょう。
まとめ 「女性のLDLコレステロール基準値」は年齢が上がったら注意しよう!
女性は、閉経によるエストロゲンの低下によってLDLコレステロールが上がり、基準値を上回りがちです。LDLコレステロール値が高くても自覚症状はほぼありませんが、放置すると動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞などの重い病気になるリスクが上昇します。
医療機関では、食事や運動などの生活習慣指導をおこない、必要によってはLDLコレステロール値を下げる薬を処方します。
健康診断でLDLコレステロールが高かった場合、放置せずに必ず内科を受診しましょう。
「LDLコレステロール」の異常で考えられる病気
「LDLコレステロール」から医師が考えられる病気は7個ほどあります。
各病気の詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系
心筋梗塞狭心症脳神経系
脳梗塞脳出血代謝内分泌系
脂質異常症メタボリックシンドローム動脈硬化家族性高コレステロール血症
LDLコレステロールが高い状態を放置すると、動脈硬化が進んで心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まります。検診で指摘されたら、必ず受診して適切な治療を受けましょう。
「LDLコレステロール」の異常で考えられる症状
「LDLコレステロール」から医師が考えられる症状は4個ほどあります。
各症状の詳細についてはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
LDLコレステロールの異常による症状
頭が痛い胸が痛い言葉が出ない
片側の手足が麻痺する
上記の症状は、LDLコレステロールが高い状態が続いて動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞などがあらわれた際の症状です。もし当てはまる症状があらわれたらすぐに救急車を呼び、一刻も早く専門的な治療を受けましょう。
参考文献
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版|日本動脈硬化学会
脂質異常症の食事|厚生労働省健康日本21アクション支援システム
コレステロール摂取に関するQ&A|日本動脈硬化学会
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