先生は味方になってくれましたが、ママ友のネットワークはまた別物です。ウソを"事実"として信じ込む人たちに対し、紗奈は、静かに…しかし、確実に、真実を広めようとし…。
トラブルを先生に相談
事実無根のウワサにふるえながら、秋穂は、翌朝、一番に担任の加藤先生に相談しました。
「加藤先生…実は、美緒さんとのシール交換の件で、私たち親子が美緒さんを"おどした"というお話が出ているようで……」
先生は深くため息をつきました。
「秋穂さん…ご安心ください。美緒ちゃんが、ユリちゃんにしつこく要求していた様子は、私も何度か目撃して、指導しています」
さらに、続けて、先生は真剣なトーンで答えました。
「今回、おべんとう箱からシールが見つかった際も、美緒ちゃんは、最初、"ユリちゃんに言われた"と、話していましたが、状況的に不自然な点は、すでに把握しています」
いいようのない悔しさ
園としては、再度、「物の持ち込み禁止」を周知するおたよりを出してくれることになりました。
しかし、先生が動いてくれても、ママ友界隈の誤解は簡単には解けません。
秋穂は、再び紗奈に相談しました。
「紗奈、美緒ちゃんママの周りは、まだ私やユリのことをわるいと思ってるよね?」
「正直、あの人の取り巻きは、完全に信じ込んでる。でも、同じ土俵に上がって言い合いするのもバカらしいよ。私が他のママたちには、こっそり真実を伝えておくから…秋穂は堂々としてなよ」
紗奈のたのもしい言葉に救われつつも、秋穂は、自分の娘が「ウソをついて人をおどす子」だと思われている現状に、言いようのないくやしさを感じていました。

