【小児】ランゲルハンス細胞組織球症の代表的な症状
ランゲルハンス細胞組織球症は、ランゲルハンス細胞が全身の臓器に浸潤するため、多彩な症状が起こります。以下に代表的な症状について解説します。
骨の痛み
ランゲルハンス細胞組織球症で最もよく見られる症状です。
痛みを伴うこともあれば無症状の場合もあります。少し弾力性がある腫瘍です。
小児のSS型のほとんどは骨の病気です。骨の病変の中では、頭蓋骨の病変が半数を占めています。打撲に伴って大きくなることもあり、頭をぶつけた際に気づかれることがあります。骨が溶け、骨に丸く穴があくこともあります。
皮疹
水疱、皮疹、膿疱など多彩な症状が出現します。潰瘍ができる場合もあります。しかし、ランゲルハンス細胞組織球症に特徴的な皮疹はありません。皮疹だけが出現した場合は、湿疹などランゲルハンス細胞組織球症以外の病気を疑うことが多く、生検ではじめて診断される場合も多いです。皮疹は体、頭部、外陰部などに多く出現する傾向にあります。
尿崩症
脳にある下垂体という部分の障害により尿崩症を発症する頻度が高いとされています。尿崩症とは、尿の量をコントロールする抗利尿ホルモンが十分に分泌されない病気です。尿が大量に出ることで喉が乾き水分をたくさん摂ってしまう、多飲多尿が起こります。多飲多尿がみられる場合は小児科や内分泌内科を受診しましょう。
ランゲルハンス細胞組織球症を発症する原因
ランゲルハンス細胞組織球症が発症する原因には、以下の3つが関与していると考えられています。
分子生物学的異常
ランゲルハンス細胞組織球は、発がん性変異であるBRAFV600Eという遺伝子変異がおよそ半分の患者で認められます。ほかにもMAP2K1変異などといった、遺伝子の発がん性変異が認められます。
骨髄由来の未熟樹状細胞が起源となり発がん性変異を起こすことがわかっています。
炎症細胞浸潤
ランゲルハンス細胞組織球は炎症細胞を動員します。炎症物質とよばれる、炎症性サイトカインやケモカインを多量に分泌することで激しい炎症を起こし、体の組織を破壊します。
環境要因
発症には環境要因も関与している可能性があります。タバコの煙、化学物質などの特定の環境因子が発症リスクを増加させると考えられています。

