妊娠中に血圧が高いときの対処法とは?メディカルドック監修医がマタニティで注意したい妊娠高血圧症候群や予防のための生活習慣を解説します。

監修医師:
佐藤 浩樹(医師)
北海道大学医学部卒業。北海道大学大学院医学研究科(循環病態内科学)卒業。循環器専門医・総合内科専門医として各地の総合病院にて臨床経験を積み、現在は大学で臨床医学を教えている。大学では保健センター長を兼務。医学博士。日本内科学会総合専門医、日本循環器学会専門医、産業医、労働衛生コンサルタントの資格を有する。
なぜ妊娠中は血圧が高くなりやすいの?
妊娠中は、胎児に十分な栄養や酸素を届けるため母体の血液量が増えます。また、胎児を育てる胎盤から分泌されるホルモンの影響で、血管が収縮しやすくなるため、血液の流れが悪くなることがあります。またこのホルモンは、水分や塩分を体にため込みやすい作用があるため、血圧が高くなる事も少なくありません。
妊娠による体の変化と血圧の関係
妊娠すると、胎児を育てるために母体の体は変化します。具体的には、血液量が増えて心臓や血管に負担がかかります。また、妊娠中のホルモンの影響で、血管が収縮し、水分や塩分を体にため込みやすいです。こうした変化が重なることで血圧は上がりやすくなります。
血圧が高い状態が続くと母体や赤ちゃんにどう影響する?
血圧が高くなると、母体においては、心血管や腎臓への負担が高まります。症状は、頭痛、肩こり、むくみなどです。重症化すると、妊娠高血圧症候群を発症することがあります。一方、胎児においては、胎盤からの血流が不足するため、胎児の発育が不十分になったり、早産のリスクが高まることもあります。
血圧が上がりやすい妊婦の特徴は?
特徴として、体質や基礎疾患が関与します。以下に、具体的な因子をあげて解説いたします。これらを事前に知っておくことで、血圧上昇のリスクを早期に意識でき、妊娠中の生活管理の注意点を理解しやすくなるでしょう。
肥満
肥満妊婦では、肥満に伴うインスリン抵抗性や慢性炎症があるため、血管内皮機能障害を起こしやすいです。結果、血管が傷害されるため、血管の拡張機能が低下し、血圧が上がりやすくなります。
高年妊娠
一般的に動脈硬化は年齢とともに進みます。そのため、高年妊娠では、動脈硬化の影響で血管がかたくなるため、妊娠によって起こる体液量増加に対応しにくくなります。結果、血管が広がることができずに血圧が上がりやすくなります。
妊娠前からの高血圧
妊娠前から高血圧がある妊婦は、正常血圧の人と比較して、もともと血管に負担がかかっています。妊娠によって血液量が増えると、血管への負担がさらに大きくなるため、血圧が上がりやすくなります。

