
森林再生の専門集団、林業ベンチャーの青葉組と、森林保全団体のmore treesは、2025年2月に発生した岩手県大船渡市の大規模林野火災跡地の再生に向け、連携を開始。火災発生から1年となる2月26日(木)より、地ごしらえ(植林の準備)作業をスタートした。
両者の専門性とネットワークを活かし、都市からの寄付を確実に現場へとつなぎながら、災害に強く、生物多様性に富んだ森づくりに挑む。
青葉組とmore treesの連携の背景と目指すもの
2025年2月、岩手県大船渡市で発生した林野火災は、被害面積約3,370ha、市域の約9%が消失する平成以降最大規模の山火事となった。2011年の東日本大震災に続き、地域は二度の歴史的災害に見舞われている。
現在、災害復旧事業による伐採が少しずつ進む一方で、制度の対象外となった被災エリアも存在し、植林・育林に向けた資金や担い手の確保が課題となっている。
また、岩手県沿岸部の森林はスギやマツなど単一樹種の人工林が多く、火災リスクや生態系の脆弱性が指摘されているという。森林の喪失は海への養分供給にも影響を及ぼす可能性があり、森と海を一体で捉えた再生が求められている。
今回のプロジェクトでは、在来広葉樹を複数組み合わせ、その土地本来の生態系に即した多様性ある森づくりを目指す。
青葉組とmore treesの連携によりできるようになること
青葉組は、伐採跡地や放置林などの荒廃地を引き取り、植林・育林・湿地や草地の再生など、その土地に適した自然再生を行ってきた。火災発生後の2025年8月には大船渡に拠点を開設。山林所有者との協議を重ね、約110ha超(登記簿面積ベース)の山林を集約し、拠点運営開始の目途がたったことから、今年1月より同社社員が移住し赴任、行政や地元事業者と連携しながら再生体制を構築している。
more treesは、音楽家の坂本龍一氏が創立し、建築家の隈研吾氏が代表を務める森林保全団体。東日本大震災以降、岩手県住田町をはじめ気仙地域と関わりながら復興支援と森づくりを続けている。地域で採取した種子から苗木を育てる手法により、遺伝的多様性を守る森づくりを実践するとともに、国内外の個人・企業からの寄付を集める「都市と森をつなぐ」役割を担っている。
両者が連携することで、都市からの寄付を、確実に現場の再生へ接続すること、災害復旧事業の対象外エリアの再生を推進すること、災害に強く、生物多様性に富んだ森づくりを実現することが可能になる。
