●ドライブレコーダーが映した衝撃
上映された映像では、先頭車両が異変に気付き、スピードを落として中央を空けて停車。後続も同じように対応したが、被告人車両はその間をすり抜けるように走行した。
後続車では中央の空間が狭くなり、被告人車両は接触を繰り返しながらも止まらず進み続けた。最終的に車両運搬用の大型車が減速しきれず、停車車両に衝突。車内から悲鳴が上がる様子も記録されていた。
不幸中の幸いにも、命に関わる重傷者はいなかったが、6人が負傷した。その後も被告人は10キロ以上逆走を続け、計132台とすれ違ったのちパーキングエリアで転回。事故現場を通過し、高速を降りた翌日に自ら出頭した。
●弁護人は自首の成立を主張
被告人は「飲食店でトラブルに巻き込まれて逃げるために運転した」と説明したが、詳細は不明。結局、次の店でも飲酒して運転している。
弁護人:翌日に出頭したのはどうしてですか?
被告人:事故の日の夜は頭が重くて眠れず、夜が明けてから行こうと。
弁護人:どうして出頭をしようと思ったのですか?
被告人:重大な事故を起こしてしまったことで、被害者らのことが心配で。
弁護人は「翌日に自発的に出頭したこと」を自首として主張。仮に自首が成立しなくても、反省の意思や保険による賠償見込み、家族の監督を受ける意志などを強調した。

