ギックリ腰、再発を防ぐためには？
編集部
ギックリ腰が再発しないために、日常生活で気をつけることはありますか？
梶谷先生
姿勢を正すこと、長時間同じ姿勢を避けること、急な動作を控えることなどが基本。特に中腰での作業や、重いものを持ち上げるときには注意が必要です。また、日頃から体幹や腰回りの安定性や柔軟性を保ち、股関節機能を意識した体の使い方をすることで、再発リスクを大幅に減らすことができます。
編集部
ストレスとの関係についても教えてください。
梶谷先生
そうですね。心理的なストレスや不安が筋肉を緊張させ、腰痛を悪化させることもあります。最近では「心因性腰痛」も注目されており、自律神経のバランスやストレスケアも含めた総合的なアプローチが大切になります。
編集部
最後に、メディカルドック読者へのメッセージをお願いします。
梶谷先生
痛みには必ず原因があります。そのままにせず、まずは原因を探すことが重要です。レントゲンの結果にこだわりすぎず、超音波診療を取り入れている整形外科やリハビリに力を入れている医療機関にも相談してみてください。原因を正しく見つけられれば、適切な治療ができ、正確な位置にハイドロリリースやブロックなどの注射をすることで即時的な効果も期待できます。痛みは体からの大事なサインです。我慢せず、早めに相談することが何よりです。
編集部まとめ
ギックリ腰は、急激に起こる腰痛を指す言葉ですが、その多くはレントゲンに異常がなくても強い痛みを伴う、誰にでも起こり得る急性の腰痛です。原因は筋肉などの組織の障害によるもので、適切な安静と治療、そして回復期のリハビリが再発予防の鍵となります。「異常なし」と言われても対処法はありますので、再発防止のためにも、リハビリに力を入れている医療機関で自分に合った対策を相談してみることが大切です。
