部品取りに使われ“抜け殻”と化していた実質0円のPCを修理する動画が、YouTubeに投稿されました。神業の光る内容が反響を集め、動画の再生数は記事執筆時点で7万3000回を突破。1400件以上の高評価を獲得しています。
厄介なジャンクPC
動画が投稿されたのは、ジャンク品のPCやテレビ、カメラの修理に取り組んでいるYouTubeチャンネル「パソコン病院」。今回の主役は部品取りの代償として使えなくなり“ゴミ”になってしまったノートPCです。
まずは、あらためてノートPCの状況を確認。マザーボードは無事でBIOSも起動しますが、このPCには「画面割れ」「キーボードトップの破損」という2つの問題があります。
特に厄介なのがキーボードの方。筐体とキーボードを溶接して固定する「リベットタイプ」であるため、通常タイプのようにキートップだけ新しい物と交換できず、修理するとなったら筐体を丸ごと交換しなくてはいけません。
また、LEDバックライトを内蔵しているため動作中にキーボード部分が7色に光るという特徴も有しています。海外で販売されている汎用パーツを使ってしまうと、このPC本来の価値が損なわれてしまいます。
ゲーミングPCとしての特徴を残しつつ修理できないかと考えた投稿者さんは、“神業の持ち主”に助けを求めました。その人物とは「パソコン病院 兵庫店」の店長さん。投稿者さんいわく「めちゃくちゃ最高の技術力を持った方」だそうです。
パソコン病院 兵庫店はLINE問い合わせで、誰でも気軽に相談できるPC修理ショップ。投稿者さんがオンラインで出した修理依頼を、店長さんは快く引き受けてくれました。
店長さんによる修理
ここで映像は、送られてきたPCを店長さんが修理する場面に切り替わります。破損しているキートップに貼った養生テープを剥がし、形状を確認。このPCで使われているキーボードは、指が触れる「キートップ」とそれを支える「ヒンジ」、入力を感知する「ラバーパッド」の3層に大きく分かれています。
壊れているキーは「2」「3」「F3」の3つ。調査の結果、筐体とヒンジをつなぐのに必要なプラスチック製のツメが割れているとわかりました。これが故障の原因です。
投稿者さんによると「玄人ジャンカーでも99パーセントは諦めるレベル」という大変困難な状況。しかし、店長さんは違います。切削工具を取り出すと、部品取り用のキーボードを何やら削り始めました。
採取したのは金属製のツメ! 割れた物の代わりとして、この金属ツメを取り付けて修理する作戦です。
必要な数だけ採取したら、筐体の金属部分に新しいツメを溶接。もともとキーボードに使われていた部品のため、タッチ感覚は損なわれていなさそうです。全ての作業が完了し、PCは無事に投稿者さんの元へ送り返されてきました。
早速状態を確認。キートップはもちろん、画面割れしていたモニターも元通りになっていました。兵庫店ではPCのパーツも取り扱っているため、投稿者さんは修理依頼と合わせて液晶パネルを発注。自分で直すつもりでしたが、なんと店長さんの厚意でモニターも一緒に修理してくれました。これはうれしい!
すでに最大の難関は突破した状態。届いたPCのカバーを外してSSDを1つ、DDR4のメモリを2枚、新しいバッテリーをセットしました。問題なく起動したので、Windows 11をインストールします。
キータップに違和感はなく、グラフィックボードも含めた各パーツは正常に作動。ベンチマークテストの結果も良好で、店長さんの協力によりゴミ同然だったものが第一線で問題なく使えるゲーミングPCとして復活しました。

