「無罪を証明するまで有罪なのか」DNA鑑定“改ざん疑い”事件で4年以上拘束、米国籍被告人の母が涙のうったえ

「無罪を証明するまで有罪なのか」DNA鑑定“改ざん疑い”事件で4年以上拘束、米国籍被告人の母が涙のうったえ

2018年に千葉県で女性に性的暴行を加えてケガをさせたとして、強制性交致傷罪に問われている米国籍のクリストファー・ステイブン・ペインさんの事件をめぐり、母親や弁護人らが3月6日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で記者会見を開いた。

この事件では、DNA鑑定のデータが改ざんされた疑いが指摘されている。一方で、クリスさんは現在も4年以上にわたり身柄を拘束され続けている。

クリスさんの母親は会見で「有罪ではないのに、なぜまだ拘束されているのでしょうか。なぜガラス越しにしか会えないのでしょうか」とうったえた。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)

●2018年の事件で3年後に逮捕

クリスさんは2021年11月、強制性交致傷の疑いで逮捕・起訴された。2018年7月、千葉県市川市の路上で女性に性的暴行を加えてケガをさせたとされる事件だ。

クリスさんは一貫して無罪を主張していたが、千葉地裁の裁判員裁判は2024年7月、DNA鑑定の結果などを根拠にクリスさんによる犯行だと認定し、懲役8年の実刑判決を言い渡した。

しかし、東京高裁(家令和典裁判長)は2025年12月、1審判決を破棄し、審理を差し戻した。

控訴審では新たに、採取された試料からクリスさんや被害者と異なるDNA型が検出され、東京高裁は、DNA型鑑定が科学的に信頼できる方法でおこなわれたのかを改めて検討する必要があると指摘した。

●弁護人「日本の司法制度の問題が凝縮されている」

この日の会見で、クリスさんの弁護人である角替清美弁護士は、資料を示しながらDNA鑑定データに改ざんの疑いがあると説明した。

「彼の事件は、日本の司法制度が抱える問題が凝縮されたようなものです。クリスさんは操作されたDNA証拠に基づいて有罪判決を受けました。そしてこの事件は、日本に深く根付いている恣意的な勾留システムである、人質司法を示しています」と話した。

クリスさん側は上告しているが、証拠隠滅の恐れを理由に保釈請求は裁判所に何度も退けられており、身体拘束は4年以上続いているという。

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