血圧を測る時間はいつがベストなのかご存じですか?メディカルドック監修医が測定する上での注意点を含め、血圧の正常値や異常値、気を付けたい病気などを解説します。

監修医師:
小鷹 悠二(おだかクリニック)
福島県立医科大学医学部卒業 / 専門は循環器内科 / 2009/4月~2013/3月宮城厚生協会坂総合病院 / 2013/4月~2017/3月東北大学病院循環器内科・同大学院医員 / 2017/4月~2018/5月仙台オープン病院循環器内科医長 / 2018/5月~おだかクリニック副院長 / 診療所での外来業務に加え、産業医、学校医としての業務も行っている。
血圧とは?
血圧とは、心臓がポンプのように全身へ血液を送り出す際に、その血液が血管の壁にかける圧力のことです。血圧には、心臓が縮んで血液を勢いよく送り出したときの最も高い圧力「上の血圧(収縮期血圧)」と、心臓が広がり、血液を取り込んで休んでいるときの最も低い圧力「下の血圧(拡張期血圧)」の2種類があります。
血圧が高すぎる状態が長く続くと、血管の壁が常に張り詰めて、次第に厚く硬くなる「動脈硬化」という状態になります。動脈硬化は、脳出血や心筋梗塞など、さまざまな病気の原因となるため注意が必要です。
自分の血圧を正しく知り、適切な状態に保つことが健康維持にはとても大切です。
血圧測定の基本的な流れ
血圧を正しく測ることは、自分の体の状態を知るためにとても大切です。測るときは、まず腕に巻くタイプの血圧計(上腕カフ式)を使いましょう。
測定する前には、次のことに気をつけましょう。
• 静かで、過ごしやすい室温の場所で測定しましょう。
• 背もたれのある椅子に足を組まずに座り、1~2分間リラックスして測定しましょう。
• 測っている間は、話したりしないようにしましょう。
• 測定前に喫煙したり、お酒やカフェインを摂ったりするのは避けましょう。
実際に測るときは、腕に巻くカフ(空気で膨らむ帯)を心臓と同じ高さになるように巻き、利き腕ではない方の腕で測るのが一般的です。より正確な値を知るためには、朝と夜にそれぞれ2回測って、その平均を記録するのがおすすめです。

