●DNA鑑定で「夫婦の子」と判断→夫に不利な事情に
──裁判になった場合、離婚が認められる可能性はありますか。
夫からの離婚請求が裁判で認められるためには、民法770条が定める離婚事由が必要です。
結論としては、これもDNA鑑定の結果次第になるでしょう。妊娠中の子が夫婦の子であれば、妻は何ら責められることをしたわけではありませんから、他の事情も含めての総合判断にはなりますが、夫からの離婚請求が認められる可能性は低いように思います。
また、夫婦の子であると判明した場合、夫が妻に浴びせた罵倒や離婚請求は、まったくの勘違いによるものだったことになります。これらの事情は、離婚裁判において夫に不利な事情になると思われます。
●関係改善のためにも客観的証明が重要
相談者は関係改善を望んでいるとのことですが、夫の言動を見る限り、夫は、科学的に親子関係が証明されない限り、納得しないと思われます。一刻も早くDNA鑑定を実施することが重要だと思います。
DNA鑑定で夫婦の子であることが明らかになったとき、夫がこれまでの言動を真摯に反省し、謝罪することができるかどうか──。そこで初めて関係改善への一歩が踏み出せるのではないでしょうか。
【取材協力弁護士】
林本 悠希(はやしもと・ゆうき)弁護士
大阪大学高等司法研究科卒業、2018年弁護士登録、大阪弁護士会所属。2021年1月P&M法律事務所を設立。離婚・男女問題、交通事故、相続・遺言、刑事事件などに注力。弁護士になる前は歌手を目指していた。
事務所名:P&M法律事務所
事務所URL:https://pandmlo.com/

