
つながりAIは9月16日(火)、神奈川県藤沢市と連携協定を締結し、藤沢市民を対象とした相談AI「つながりAIチャットふじさわ」の実証実験を、9月22日(月)より開始する。この実証実験は、孤独・孤立対策を目的とした取り組みで、市民がLINE上で気軽に相談できるAI「ふじさわAIちゃん」を通じて、これまで相談しづらかった市民の声を早期に発見し、適切な支援につなげることを目指している。
満16歳以上の約4割が感じる「孤独・孤立感」

出典「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和6年人々のつながりに関する基礎調査)」(内閣府)
近年、孤独・孤立は深刻な社会問題となっており、内閣府の孤独・孤立対策推進室が実施している「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査」によると、満16歳以上の約4割が「孤独感がある」と回答。特に20~30代は、孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した人の割合が高い傾向にあるという。
孤独・孤立が及ぼす影響
孤独・孤立は放置すると、児童虐待・配偶者暴力・不登校・孤独死・自殺等、近年いずれも増加傾向にあるさまざまな問題へとつながるリスクを高めると同時に、さまざまな慢性疾患を引き起こすリスクをも高めることがわかっているという。
米国公衆衛生局長官ビベック・マーシー氏(医学博士・公衆衛生学修士)が2023年5月に公開した「Our Epidemic of Loneliness and Isolation」(私たちの孤独と孤立の蔓延)と題したレポートによると、孤独の健康への悪影響は、1日15本の喫煙にも相当すると発表。同年、世界保健機関(WHO)は、社会的孤立を「差し迫った健康上の脅威」として位置づけたという。
また、昨年の日本国内の自殺数は2万320人で、ピークは過ぎたものの以前として高い水準とのこと。孤独感が自殺念慮に強い影響を与えていることは複数の研究から明らかになっており、国としても孤独・孤立対策のための自殺防止対策事業を引き続き、強く推進している。

出典「令和5年度 児童相談所における児童虐待相談対応件数」(こども家庭庁)
さらに、児童虐待件数は過去最多を記録しており、その背景には貧困のほかに「孤独・孤立」が要因の1つとされている。
こうした課題にたいして、日本では2021年に「孤独・孤立対策担当大臣」が任命され、2024年4月には「孤独・孤立対策推進法」を施行。「孤独・孤立対策に関する施策の推進を図るための重点計画」にて、「電話・SNSのそれぞれの特性を踏まえた24時間対応の相談やオンライン空間を活用した相談など多元的な相談支援体制の整備を推進する」としている。
