メニエール病という名前を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。メニエール病は治療と並行し、食生活を含む生活習慣の見直しが回復や再発防止に重要とされています。
この記事では生活習慣のなかでも特に食事に着目し、メニエール病の症状を軽減するための情報を解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「メニエール病」の方が避けた方がいい「食べ物」はご存知ですか?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
五藤 良将(医師)
防衛医科大学校医学部卒業。その後、自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどに勤務。2019年より「竹内内科小児科医院」の院長。専門領域は呼吸器外科、呼吸器内科。日本美容内科学会評議員、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医。
メニエール病にかかったときの食事や栄養素について

メニエール病のときにおすすめの食事はありますか?
メニエール病では塩分や水分の摂取に注意し、栄養バランスの取れた食事を心がけることが基本です。特に、症状が出ている場合は、めまいの軽減が期待されるマグネシウムを含む食品の摂取が推奨されます。マグネシウムは内耳の電解質バランスの維持や神経興奮の抑制に寄与するとされ、ビタミンB群(特にB1・B6・B12)は神経系の安定化に重要です。これらの栄養素は補助的に用いられることがあり、特にビタミンB12は末梢神経障害を伴うめまいに対して医薬品としても用いられます。温かいハーブティーは、カフェインが少なく、リラックス効果も期待できるためおすすめです。
メニエール病の改善に効果的な栄養素はありますか?
めまいの改善にはビタミンB群の摂取が効果的とされています。特にビタミンB1は、中枢神経や末梢神経の働きを整える役割があります。不足すると、ブドウ糖が脳や神経に十分に届かず、エネルギー不足による障害を引き起こすおそれがあります。豚肉・豆類・玄米などに多く含まれている栄養素です。またビタミンB12も重要で、めまい・耳鳴り・難聴を伴うメニエール病の治療薬にも用いられている栄養素です。末梢神経に働きかけ神経細胞を修復する役割があります。加えて、睡眠と覚醒のリズムを整える作用もあります。動物性たんぱく質に多く含まれているため、野菜中心の食事では不足しがちになるため要注意です。しじみ・あさり・牡蠣などの貝類や、サンマ・イワシなどの青魚に多く含まれています。
メニエール病の場合には水分や塩分量も気にすべきですか?
メニエール病は、内耳の内リンパ液が過剰になることで起こる内リンパ水腫です。そのため、血液の流れをよくすることが重要とされています。脱水状態になると、症状が悪化しやすくなるため注意が必要です。水分をこまめに補給し、適度に汗をかくことで血行を促進しましょう。また、摂取を控えることも重要です。ナトリウムは体内の水分バランスに関与し、過剰な摂取は内リンパ水腫を悪化させる可能性があります。減塩と同時に、こまめな水分補給で脱水を防ぐことが、血流維持と内耳機能の保護に重要とされています。
編集部まとめ

メニエール病は、内耳の内リンパ液が過剰になる「内リンパ水腫」が原因とされる疾患で、発作性めまい・耳鳴り・難聴を三主徴とします。多くの場合、薬物治療とともに食生活の工夫を行うことで症状の改善を目指します。
メニエール病で避けたい食品には、カフェインを含むコーヒーやハイカカオチョコレートがあります。一方、積極的に摂取したい食品は、マグネシウムやビタミンBを豊富に含む魚介類や豆類などです。
ただし、特定の食品だけに偏りすぎるのもよくありません。暴飲暴食を避けてバランスのよい食事を心がけましょう。適切な水分補給と塩分の摂取制限は、メニエール病の症状の管理に有効とされています。
メニエール病は、早期に適切な診断と治療を受けることで、多くの場合改善が期待できます。しかし、症状を繰り返す特徴もあるため、疲れやストレスをためないよう睡眠時間やリラックスする時間を作りましょう。
適切な治療と食生活の工夫によって、メニエール病のつらい症状を和らげましょう。
参考文献
メニエール病|順天堂大学医学部附属順天堂医院 耳鼻咽喉・頭頸科
そのままでいいの?あなたの不調~めまいを解消しよう!|特定非営利活動法人 日本成人病予防協会

