
■「助けて」と言えなかったあの日。清掃のプロたちが彼女の手を握った
ブラック企業でのいじめに耐えきれず、1人きりでゴミに囲まれた部屋で震えていた千絵美(24)。絶望していた彼女の元に現れたのが、「ゴミ屋敷専門パートナーズ」だった。
彼らの清掃は、ゴミだけでなく、千絵美が抱えていた自己嫌悪さえも取り払っていく。パートナーズで働くことを決めた彼女は、多くの依頼主が「恥ずかしさ」や「恐怖」を乗り越えて依頼する瞬間に立ち会う。清掃後、晴れやかな顔で「やり直します」と笑う住人たちの姿は、そのまま千絵美自身の再生の物語でもあった。

■自責の言葉が「未来の話」に変わる瞬間
ゴミ屋敷清掃の現場をいくつも見ている石田社長に、作業前後での住人の変化について聞いてみた。
――清掃前と清掃後で、依頼主の表情や言葉遣いにはどのような変化が見られますか?
清掃前は自分を責めており目を合わせにくい方がほとんどです。しかし作業が終わるころには、目を見てはっきり話せるようになり、すごい笑顔になります。「明日から頑張れる」「人生に希望が見えました」という言葉に変わり、もう1度人生やり直しますと必ずといってよいほど言ってくれます。
――千絵美さんのように「この人たちなら信じられる」と心を開く理由はどこにあるのでしょうか?
まず「責めない、驚かない、正論を言わない」この姿勢を徹底しています。多くの方が、「怒られるのではないか」「引かれるのではないか」という不安を抱えています。だから最初に必要なのは、片付けではなく、安心感です。その人としっかり向き合っていること。「困っている人の部屋」として向き合ったこと。そこが一番大きかったのではないかと思います。

■取材協力:ゴミ屋敷専門パートナーズ
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