福島県弁護士会は3月11日、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故から15年を迎えるにあたり、被災者支援の継続と「災害ケースマネジメント」の重要性を訴える会長談話を発表した。
談話では、避難指示の解除やインフラ整備が進められてきた一方、「実際には帰還者数は限られており、しかも帰還された方々の多くが高齢者であるという現実がある」と指摘。医療や介護、就労、教育といった生活基盤への不安から「帰還を躊躇(ちゅうちょ)し、断念せざるを得ない方々が少なくない」としている。
●「被災者一人ひとりの意思と選択が尊重されるべき」
福島県弁護士会は、帰還について「不安や犠牲を伴うものであってはならない」とし、「被災者・被害者一人ひとりの意思と選択が尊重され、その選択に応じて、安心して生活を再建できる条件が整えられることこそが不可欠」と述べた。
そのうえで、金銭賠償による生活再建には限界があるとし、被災者個々の状況を把握して関係機関が連携する「災害ケースマネジメント」による包括的支援の重要性を強調。「帰還を選択する方に対しても、避難先での生活を継続する方に対しても、切れ目のない支援が行われるべき」と訴えた。
同会は2月の定期総会で、原発被害者への災害ケースマネジメントによる支援継続を呼びかける決議を採択している。

