布施の柳小路料飲食街。入口には、いまはもう無い店の名を連ねた古い看板が残り、その奥には新しい明かりが肩を並べています。「今福Style」もそのひとつ。
創作和食で鍛え、鞄工場で革と向き合った職人・もっくんの料理には、暮らしの温度が宿っている。派手さはないけれど、気づけば心がふっと緩んでいる。そんな夜の時間が、ここにはあります。

柳小路に生まれた“いま”の気配
布施の柳小路料飲食街。かつては個人店の名を並べた看板が入口に掲げられ、夜ごとに賑わった通り。いまはその多くが姿を消し、新しい世代の店が静かに根を張っています。「今福Style」もそのひとつ。扉を開けると、ほの暗い照明と、だしの香りがふわっと立ちのぼる。

カウンター越しに供される料理は、どれも丁寧で、どこか家庭的。けれど、ふつうとはちょっと違う。その“ちょっと”に、店主・もっくんの時間と手間が詰まっている。
料理人、そして鞄職人

もっくんの料理には、無駄な飾りがない。素材を突き詰め、最後までやりきる姿勢が一皿の輪郭をつくっている。
料理から離れて鞄工場で働いたときも、革を裁ち、縫い、仕上げまで徹底して向き合った。その手の厳しさは、職が変わっても変わらなかった。だから再びキッチンに戻ったとき、料理もまた「職人の仕事」だと、自然に確信できたのだろう。
