『インプラント手術』の「痛み」はどれくらい? 対策とケア方法を解説【歯科医監修】

『インプラント手術』の「痛み」はどれくらい? 対策とケア方法を解説【歯科医監修】

インプラント治療は外科手術を伴うことから、「痛そう」「怖い」というイメージが先行し、一歩踏み出せないという人も多いのではないでしょうか? しかし実際は、麻酔や手術の工夫、術後のケアにより、痛みを最小限に抑えることができます。今回は、安心してインプラント手術を受けるためのポイントを、中山歯科の中山先生に聞きました。

※2025年11月取材。

中山 智裕

監修歯科医師:
中山 智裕(中山歯科)

大阪歯科大学歯学部卒業。歯科医療の専門家として患者の健康をサポートし、地域貢献に努めたいとの想いから、2016年4月芦屋の地に中山歯科を開院。新しい技術の研鑽に励むことはもちろん、積極的に先進的設備を導入。患者さんの一人ひとり異なる「お口」のお悩みをしっかり把握したうえで、困りごとを解決する診療を提供し、子どもから高齢者に至るまで生涯にわたる「お口のパートナー」となる歯科医を目指す。
〔所属〕日本メタルフリー歯科学会、日本口腔インプラント学会
〔資格等〕JIADS再生療法(エムドゲイン)コース受講、ストローマンITIEducation Course Basic Implantologyコース受講、公益社団法人日本口腔インプラント学会認定講習会カリキュラム九州インプラント研究会100時間コース受講、ほか

インプラント手術は本当に痛くない?

インプラント手術は本当に痛くない?

編集部

インプラント手術は「痛い」というイメージがあります。実際のところ、どの程度の痛みがあるのでしょうか?

中山先生

麻酔が効いた状態であれば振動が伝わってきたり、押される感じがしたりする程度で、ズキッとした痛みを感じることはほとんどありません。また、歯を抜く時のように強い力をかける処置もないため、難しい親知らずの抜歯などと比べると「楽だった」と話す患者さんが多い印象です。特に、抜歯と同時にインプラントを埋め込む「抜歯即時埋入」という方法でおこなう場合は、体への負担が少なく痛みもほとんど感じません。もちろん個人差はありますが、過度に心配する必要はないでしょう。

編集部

麻酔が効きにくい場合や、途中で痛みを感じた場合は、どのように対応してもらえるのでしょうか?

中山先生

麻酔の効き方には個人差があるため、手術中に痛みを感じた場合はすぐに伝えてください。合図をしてもらえれば麻酔を追加し、痛みを感じない状態を保ちながら手術を続けます。体質やその日の体調、緊張などによって麻酔が効きにくいこともありますが、無理に我慢する必要はありません。「痛いかも」と感じたら、遠慮なく歯科医に伝えましょう。

編集部

手術時の痛みを最小限に抑えるために、歯科医院ではどのような工夫をしていますか?

中山先生

まずは麻酔注射そのものの痛みを和らげるために、歯ぐきに表面麻酔を塗ったり、極細の針でゆっくりと麻酔液を注入したりしています。また、麻酔液を体温くらいに温めておくことで、注入時の痛みを軽減できます。加えて、患者さんの緊張をほぐすことも大切にしています。私たち歯科医は、リラックスできる音楽を流したり、「次はお水が出ますよ」など声がけを小まめにしたりしながら、安心して手術を受けてもらえるよう努めているのです。技術面では、事前に3Dシミュレーションで精密な計画を立てることにより、手術時間を短縮し、体への負担を最小限に抑えています。

術後の痛みを抑えるポイント

術後の痛みを抑えるポイント

編集部

インプラント手術後の痛みはいつから、どの程度の強さで表れ、どのくらい続くものなのでしょうか?

中山先生

早い人だと麻酔が切れる2〜3時間後から痛みを感じ始め、手術当日の夜から翌日にかけて、痛みはピークを迎えます。そのため、当院では麻酔が切れる前に痛み止めを服用してもらうようにしています。あらかじめ服用することで、ピークを感じにくくすることが可能です。また、抜歯と同時にインプラントを埋め込む抜歯即時埋入という術式では、術後に痛みが出ないケースがほとんどです。仮に痛みが出たとしても、痛み止めを適切に使えば、生活に支障をきたすことは少ないでしょう。

編集部

痛み以外に起こりやすい不快症状はありますか? また、その対処法を教えてください。

中山先生

手術後は一時的に頬が腫れることがありますが、2〜3日目をピークに徐々に引いていきます。腫れの対処法としては、患部を冷やすことが有効ですね。ただし、氷などを直接当てて長時間冷やしすぎると血行が悪くなり、かえって治りを遅らせてしまうことがあります。タオルで包んだ保冷剤や、ぬれタオルなどを使い、心地よいと感じる程度に断続的に冷やすようにしましょう。

編集部

痛みが強い・長引くなどの症状があった場合、どのタイミングで歯科医院に相談すべきですか?

中山先生

処方された痛み止めを飲んでも全く効かないほどの強い痛みが続く場合や、3〜4日たっても痛みと腫れが引かず、むしろ強くなっていく場合は注意が必要です。そのほかに、38度以上の高熱が出たり、唇や顎のしびれがずっと取れなかったりするケースも要注意ですね。「事前に聞いていた話と違うな」と感じたら、自己判断で様子を見ずに、まずは歯科医院に連絡してください。

配信元: Medical DOC

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