便潜血検査で陽性と診断された後の流れとは?Medical DOC監修医が解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「便潜血検査で大腸がん」が見つかる確率はどれくらい?陽性と診断された後の流れも解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
和田 蔵人(わだ内科・胃と腸クリニック)
佐賀大学医学部卒業。南海医療センター消化器内科部長、大分市医師会立アルメイダ病院内視鏡センター長兼消化器内科部長などを歴任後の2023年、大分県大分市に「わだ内科・胃と腸クリニック」開業。地域医療に従事しながら、医療関連の記事の執筆や監修などを行なっている。医学博士。日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本医師会認定産業医の資格を有する。
便潜血検査とは?
便潜血検査とは、大便の中に血液が含まれているかを調べる検査です。大便を検査するだけであるため簡単であり、侵襲がなく行えます。日本で通常行っている便潜血検査は、免疫法という方法を利用していることが多いです。この免疫法では、人のヘモグロビンに対しての免疫反応を利用して検査を行います。胃や十二指腸からの出血では途中で消化酵素によりヘモグロビンが変性してしまうため、反応が出ないことが多いです。(大量に出血するなどの場合には、陽性となる事もあります。)そのため、多くは下部消化管(小腸~大腸)から出血したときに、陽性と判定されます。
検査できる診療科
便潜血検査は、簡単にできる検査であるため、多くの診療科で必要があれば検査をすることができます。市町村の大腸がん検診は、便潜血検査を行うことも多いです。
検査費用
便潜血検査の費用は、保険診療(3割負担)で210~320円程度となります。この検査料に診察料などが加わります。また、市町村の大腸がん検診では費用が異なりますので詳しくは自治体へ確認をしてください。
便潜血検査で陽性と診断された後の流れ
便潜血検査で陽性となった場合に、次にどうすればよいかについて解説いたします。
消化器内科受診
便潜血陽性であった場合、まずは消化器内科を受診して相談をしましょう。診察で症状や全身状態などを確認した上で、大腸内視鏡検査を行うことが多いです。
大腸内視鏡検査
大腸内視鏡検査は、内視鏡を肛門から挿入して直腸から盲腸までの大腸全体を観察する検査です。検査の前には、消化の良い食事をした上で腸管刺激性の下剤や腸管洗浄液を内服して腸内をきれいにします。その上で、内視鏡を挿入し、出血の原因となっている腸管の病変が無いかを調べます。
便潜血検査で陽性であっても、痔核や良性のポリープであることもありますが、大腸がんが見つかることも少なくありません。
大腸内視鏡検査では、検査中に大腸がんが疑われる病変がある場合、病変の一部を採取して病理検査を行い、がんであるかの診断をすることができます。また、大腸ポリープを見つけた場合、切除が可能であれば内視鏡で切除することも可能です。
画像検査
大腸内視鏡検査で大腸がんが発見され、今後の治療方針を決める場合には、CT、MRI、超音波検査などの画像検査を行います。これらの検査で大腸がんの周囲への広がりや転移が無いかを詳しく調べます。

