木下真梨子Pが明かす松本まりか×横山裕の現場での姿「相談しながら夫婦の空気感を」役のこだわりや撮影の裏話も<元科捜研の主婦>

木下真梨子Pが明かす松本まりか×横山裕の現場での姿「相談しながら夫婦の空気感を」役のこだわりや撮影の裏話も<元科捜研の主婦>

ドラマ9「元科捜研の主婦」より
ドラマ9「元科捜研の主婦」より / (C)「元科捜研の主婦」製作委員会

松本まりか主演、横山裕(SUPER EIGHT)と佐藤大空共演のドラマ9「元科捜研の主婦」(毎週金曜夜9:00-9:54、テレ東系ほか/TVerにて配信)が3月13日(金)の放送で最終回を迎える。

同ドラマは、テレビ東京と講談社が共同で原作を開発したオリジナルストーリー。かつて、“科捜研のエース”と呼ばれた専業主婦・吉岡詩織(松本)が、刑事の夫・道彦(横山)と5歳の息子・亮介(佐藤)と一家総動員で事件を解決していくミステリードラマで、現代の夫婦や家族の在り方も描くホームドラマだ。

科捜研所長で元刑事、詩織の良き理解者である小沢晋作役で遠藤憲一が、化学係で詩織の同期で親友の北村さくら役で島袋寛子が、詩織のことを“科捜研の伝説”と崇拝する若手研究員・倉田歩人役で大内リオン(AmBitious)が、堅苦しい性格で詩織が科捜研に出入りするのを毛嫌いする副所長・加藤浩紀役で小手伸也が出演。

また、神奈川県警捜査一課のメンバーで、道彦のバディとなる先輩刑事の太田洋平を八嶋智人が、並外れた体力と正義感を持つ後輩刑事・岡部一郎を入江甚儀が、道彦の兄で、6年前に40歳で亡くなった元神奈川県警捜査一課の刑事・吉岡修一を戸次重幸が、道彦の母で詩織とは正反対の昔ながらの知恵や感覚を大切にしている吉岡美代子をかたせ梨乃が演じる。

このたび、WEBザテレビジョンでは本作のプロデューサー・木下真梨子氏にインタビューを実施。本作の制作経緯やキャストの起用理由、現場の雰囲気などについて話を聞いた。

■“科学”と“家族”を融合したオリジナルストーリー

――今作の制作に至った経緯を教えてください。

元々、濱谷プロデューサーが企画を提出していたことがきっかけです。テレビ東京でも科捜研ものをやりたいという話がありましたし、濱谷自身が奥様と共働きで協力しながら子供を育てていて、働く女性の大変さを身近に感じていました。

専業主婦を選ぶ人もいれば、兼業で働きながら子どもを育てる人もいるなど、さまざまな女性がいます。そうした女性たちの生き方をホームドラマとして描きたいという思いから生まれた企画でした。そして、その企画を講談社さんと一緒に、“オリジナルIP”として、小説とドラマの両方で展開できないかという形で動き出したプロジェクトです。

――初めに企画の内容を聞いた時の印象はどうでしたか?

私自身も結婚して、働きながら夫婦で生活していくことの大変さを感じていました。濱谷が普段から子どもの送り迎えなどをしている姿も見ていたので、そういう現実の生活がテーマとしてドラマに落とし込まれるのはとてもいいなと思いました。

また、今回の主人公は現在は専業主婦ですが、かつてはとても優秀な科捜研職員だったという設定です。その設定がとても魅力的だと思いました。専業主婦という選択を前向きに捉えている人物で、仕事をしながらでも専業主婦でも、自分で働き方や育児の仕方を選べる、そんな夫婦関係がすてきに見えたらいいなと思っていました。

――視聴者からの反響はいかがですか?

SNSを中心にいろいろな感想を書いてくださっている方が多く、本当にたくさんの方に見ていただけているなという実感があります。松本さんも横山さんも今までみたことがないような役柄で、また、大空くんと3人での家族の空気感というのをとても好意的に見ていただけてるように感じています。

科捜研のパートでも、松本さんが現場でいろいろ悪戦苦闘しながら、身振り手振り加えて分かりやすく説明するお芝居を考えてくださり、とても分かりやすく見せられることができ、それも視聴者の方に好意的に捉えていただけているかなというふうに思っています。

――専門用語の扱いで工夫した点はありますか?

実は台本ではあまり専門用語を簡単にしすぎず、専門的な言葉はきちんと使いたいという思いもありました。よくドラマでは専門職の人が成分の名前を言った後に、「これはこういう効能があってね…」と説明することがありますが、今回はそういう説明をしすぎない作りにしていました。

ただ、耳で聞いたときに分からなくならないようにすごく整理はしました。松本さんには台本をお渡しした後に科学的な説明もさせていただき、ご本人の中で理解していただきました。そのうえで、視聴者に分かりやすく伝わるような動きや表現を監督と一緒に考えて演じていただきました。また、映像のインサートなども使い、説明しすぎなくても理解できる演出にしていただけました。

■松本まりかは「せりふの一つ一つをとても大切にしてくださる」

――松本さんを起用した理由を教えてください。

松本さんといえば、弊社のドラマでも不倫ドラマなどで強い印象があり、とても魅力的な女優さんだと思っていました。ただ、家庭的な作品のイメージはあまりなかったんです。でも、松本さんの持っている愛くるしさや知的な雰囲気を、この作品の詩織というキャラクターを演じていただいたらおもしろく引き出せるのではないかと思いました。

最初の脚本での詩織は、もう少し理系らしい硬めのキャラクターでした。しかし、松本さんと話していく中で、もう少し家庭的で愛くるしい人物像にしたほうがいいのではないかという話になり、台本も少しずつ変わっていきました。

――松本さんの印象はいかがですか?

松本さんはせりふの一つ一つをとても大切にしてくださる印象です。どうしても、事件を扱う作品は事件の説明に重きを置きがちなんですが、ホームドラマの部分だったり、このシーンでの主人公の気持ちってどうなんだろうということだったりをすごく丁寧に考えてくださり、どのせりふも大事に演じていただきました。

また、現場でスタッフ、キャストをすごく大切にしてくださる方で。主演でせりふ量もすごく多い中で、とにかく周りに気遣いをしてくださる、とても素敵な方です。

――松本さんといえば『夫の家庭を壊すまで』(テレ東)など怪演で話題になることが多いと思いますが、今作の主人公・詩織のような“温かい家族の妻で母”というキャラクターを演じる松本さんはいかがでしたか?

詩織は理系で、仕事も惜しまれながら辞めて復職も望まれているような優秀な設定ですが、とてもチャーミングな女性です。この奥さんの言うことなら旦那さんも聞いちゃうなじゃないですけど、旦那さんを責めることなく、でも自分の気持ちはちゃんと伝える、とても伝え方が上手な主人公だと思います。

松本さんが演じてくださることで、少し角が立ちそうなせりふも丸みのある優しい印象になっています。松本さんと横山さんも取材のときにおっしゃっていましたが、「こんな夫婦がいたらいいよね」と思えるような理想の夫婦像が描けていると思いますし、それは私たちが台本上で思い描いていた詩織よりも、松本さんのお芝居によって生まれたキャラクターだと思っています。

■「横山さんと大空くんは親子というよりどっちかというと友達みたい」

――夫役の横山さん、息子役の佐藤さんの起用した理由を教えてください。

横山さんはクールな役の印象がとても強かったのですが、Amazon Prime Videoの『私の夫と結婚して』という作品で時々見せる少し情けない表情がとても道彦っぽいと思いました。優しさがありながら、少し頼りない父親像を演じていただけるのではないかと思い、出演をお願いしました。

大空くんはオーディションで決まりました。もちろん、いろいろな作品に出演されていて、とても人気のある役者さんということは知っていたんですが、オーディションでせりふを読んでもらったときに、亮介のあのかわいらしさと知的な雰囲気、そして声がとてもかわいくって、監督とも「亮介は佐藤くんだね」と話し、出演していただくことになりました。

大空くんが亮介のイメージにぴったりだったし、想像以上の家族らしさが3人にあって。松本さんと横山さんは10代の頃に共演はされていますが、初日の撮影から、家族3人だなという感じがとても出ていたので、これはすてきな家族になるぞという感じがしていました。

――横山さんの“良いパパと夫ぶり”が話題になっていましたが、何か横山さんと相談されましたか?

もちろん事前の打ち合わせでキャラクター像は共有していましたが、細かい指示はほとんど言っていなくて。撮影の合間に松本さんや大空くんと話している延長線上で、そのまま自然に演じていただいている印象でした。

でも、松本さんと横山さんはお二人で「このシーンはこう動こうか」「じゃあちょっとこういう表情にするわ」と相談しながら夫婦の空気感を作ってくださっていました。なので、監督が少しだけ演出の方向性を示す程度で、大きな相談はなかったです。第2話の膝枕のシーンも監督が「夫婦二人の時の空気感みたいなのをどう出そうか」と話していたら、自然と出来上がっていって、そういうのも含めて息の合ったお二人だったなっていう気がします。

――撮影現場での3人はどのように過ごされていましたか?

本当に仲が良くて、特に、大空くんが本当にお二人のことが大好きで。でも横山さんと大空くんは親子というよりどっちかというと友達みたいで、一緒に遊んでくれるお兄ちゃんという感じもあり、横山さんも特別子供扱いする感じがなく、時々張り合ったりとかして、対等な役者さんとして接している印象でした。で、そんな二人のことを松本さんが大きい子供とちっちゃい子供みたいと微笑ましく見守っている感じがありました。

あとは、すごく現場が寒かったり、準備に少し時間がかかってしまったり、そんなときも、三人でずっと話していてくれて、オンもオフも吉岡家は吉岡家でした。

■科捜研チームと刑事チーム、それぞれの現場の魅力

――今作は吉岡家のほかに、科捜研チームと刑事チームとそれぞれの現場も魅力的ですが、それぞれの現場の雰囲気はいかがでしたか?

刑事チームは八嶋さんと横山さんを中心に、事件シーンの緩急を意識しつつも、隙あらばおもしろい演出も随所に取り入れてくれました。

一方、科捜研チームも遠藤さんや島袋さん、大内くんを中心にキャラクター同士の仲の良さや一体感を考えて意識して演じてくれましたし、小手伸也さんが演じる副所長の加藤は距離感があるキャラクターですが、絡みやすいように工夫してくれていました。

刑事チームの皆さんは「科捜研チーム、楽しそうだね!」と言ってくださり、逆に科捜研チームの皆さんは「刑事チーム、自由にやりすぎじゃない?(笑)」と話していて、同じドラマですが、それぞれのチームを気にしながら、刺激を受け合っていた印象です。

――刑事チームでは、入江甚儀さん演じる岡部の役が印象的で、横山さんが会見時に「リスペクトを込めて他の刑事ドラマもオマージュさせてもらっている」とお話をされていましたが、岡部の設定は元々決まっていたのですか?

台本の時点では、岡部は体育会系で声が大きいキャラクターとして設定されていました。でも、衣装合わせのときに監督が「いろんな刑事ドラマのキャラクターの衣装をリスペクトした感じの衣装を、各キャラクターに着させたらどうだろう」とおっしゃっていて、“刑事ドラマといえばだよね”というあの衣装が岡部には用意されていました(笑)。なので、衣装に関しては監督が用意してくれました。

キャラクターについては、現場でどこまでやるのかなと思っていたんですが、入江さんがいろいろと作品を見て、名台詞を頭にインプットしてくださり、それをうまく活かしてくれました。もちろん、監督からも「ここでなにか言えますか?」というオーダーもあり、出来上がってきました。脚本家チームも「あ、こういう感じになったんだ!」と驚いていました。

――科捜研メンバーの衣装のこだわりはありますか?

科捜研メンバーは基本白衣姿になってしまうので、それぞれのキャラクター感を髪型や服装でちゃんと分かるようにしてあげたいなという思いがありました。遠藤さん演じる所長は、全身黒の衣装一つでいこうというのは遠藤さんからご提案いただきました。すごくお似合いで、キャラクターとしてもいいねと。

大内くん演じる倉田に関しては、THE理系キャラではなく、今どきのかわいげのある若者という感じもちゃんと出したいなと。そこで、大内くんはパーマをかけたことがないとおっしゃっていたので、ヘアメーク部さんとも相談して、ご自身に何が似合うかということを大事にキャラ付けをしていきました。

島袋さん演じるさくらは、長い黒髪がとてもすてきだったので、それを活かして三つ編みスタイルがいいんじゃないかなと決め、小手さん演じる加藤は、髪型がオールバックというのを基準に役作りをしていく中で、小手さんから「いつも櫛を持っているのはどうですか?」とご提案いただき、メークさんからお借りしました。皆さんと話し合いながらそれぞれのキャラクターを作れたかなと思っています。

■お気に入りは「吉岡家の3人がペットボトルロケットを飛ばすシーン」

――撮影中の印象的なエピソードや裏話を教えてください。

今回、科捜研シーンと刑事シーンは同じ敷地の別の建物で撮影をしていました。映像上ではそんなに絡むシーンはないのですが、撮影が午前中と午後に分かれていると、控室で皆さんがお会いしたりしていて。控室に行くと、とにかくずっとみんなが話していて、すごく盛り上がっているなと思っていました。八嶋さんを中心にいつもおもしろいお話をされていましたし、皆さん、若手のスタッフにもたくさん話しかけてくださり、現場の一体感は役者の皆さんによって作られているなというのをすごく感じた現場でした。

また、大空くんが遠藤さんや八嶋さんのことがすごく好きで。大空くんは基本、松本さんと横山さんとのシーンが多いですが、撮影中に「次いつ、遠藤さんに会える?」とか「八嶋さんには会える?」とか松本さんに聞いていて、なかなか会う機会がなかったのですが、会える機会を大空くんが楽しみにしていてくれたことがうれしかったです。

――木下プロデューサーのお気に入りのシーンやお気に入りの話を教えてください。

どの話も作るのが大変だったので一つに絞るのはなかなか難しいのですが…、第1話のラストに吉岡家の3人がペットボトルロケットを飛ばすシーンはお気に入りです。あのシーンは、最初から第1話の最後は家族3人で科学の実験のようなことをしているシーンにしたいという思いがあり、その中でペットボトルロケットをやることになりました。実際に撮影してみると、CGかなと思うくらいきれいに撮れていて、3人の関係性を象徴するシーンになったと思います。

お気に入りの話は、かたせ梨乃さん演じる道彦の母・美代子、いわゆるお姑さんが出てくる第3話です。姑が出てくるエピソードは、当初はもう少し嫁姑バトルのような展開をイメージしていました。でも、詩織のキャラクターを作っていく中で、詩織だとバトルにはならないよねという話になり、結果的に、対立ではなく、すてきな関係性の嫁姑を描く形となり、それはそれで新しい形のエピソードになったと思います。ゲストの皆さんのお芝居も本当に素晴らしく、とても良い話になりました。

――いよいよ最終回を迎えますが、最後に見どころとメッセージをお願いします。

第1話から少しずつ明かされてきた、道彦の兄・修一の事件が大きな軸になっています。秀一がなぜ亡くなったのか、そしてそこに関わる冤罪事件のようなものを追いかけていく話になっています。詩織と道彦にとっては、とても切ない思いを抱えながらも、事件の真相を解き明かすために、今回は家族だけではなく、科捜研や刑事メンバーのみんなが一つになって事件を解決していく展開になっていきます。

また、第8話までを通して専業主婦として頑張ってきた詩織が、新たな一歩を家族とともにどう踏み出していくのかという点も大きなポイントですので、吉岡家がこれからどんな未来を選びんでいくのか。その部分も見どころになっているので、ぜひ、最後まで見ていただけたらなと思います。


提供元

プロフィール画像

WEBザテレビジョン

WEBザテレビジョンは芸能ニュース、テレビ番組情報、タレントインタビューほか、最新のエンターテイメント情報をお届けするWEBメディアです。エンタメ取材歴40年以上、ドラマ、バラエティー、映画、音楽、アニメ、アイドルなどジャンルも幅広く深堀していきます。